政治学史特殊講義

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治学史特殊講義
標準年次
3・4
講義題目
日本政治思想史
開講学期
前 期
担当教員
相原耕作  
単位数
2単位
教  室
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Special Lecture on History of Political Science
Course Overview
履修条件
 特になし
授業の目的
 本講義は、「異質な他者」との出会いを求めて、日本の過去の思想と格闘します。「異質な他者」を拒絶するのではなく、彼らの思考の道筋を辿り、彼らとともに考える能力を身につけることを目指します。さらに、「異質な他者」の視点に立って、今、私たちが当たり前だと思っていることを見直し、思考の幅を広げることを目指します。
授業の概要・計画
 日本は、後進国として先進国の文明を輸入し続けてきました。しかし、外来の思想を理解することは必ずしも容易ではなく、様々な軋轢や反発を伴い、そこから新たな思想も産み出されて行きます。江戸時代から幕末維新期の知識人たちが、中国の儒学・朱子学や近代西洋の思想とどのように知的に格闘したのか、考えます。
 授業のおおよその予定は以下の通りです。但し、変更はありえます。
(1)序論 「後進国」の政治学
(2)「まつりごと」
(3)「政は正なり」
(4)徳川政権のクレデンダとミランダ
(5)徳川社会と儒学(1)「家」「君臣」「天子」
(6)徳川社会と儒学(2)「中華」と「夷狄」
(7)朱子学の理論体系と朱子学批判
(8)伊藤仁斎の思想
(9)荻生徂徠の思想
(10)国学の思想
(11)後期水戸学の思想と幕末の朱子学
(12)近代国家の形成と江戸思想
(13)「公議輿論」と明治憲法
(14)武士なき「武士道」の成立
(15)まとめと試験
授業の進め方
 教科書は使用しません。資料を配付して講義します。講義中に資料の朗読や意見を求める場合があります。その際は快く応じて下さい。
教科書・参考書等
 概説的・教科書的な参考図書を挙げておきます。その他の文献は講義の際に紹介します。
 渡辺浩『日本政治思想史[十七〜十九世紀]』東京大学出版会、2010年
 田尻祐一郎『江戸の思想史 人物・方法・連環』中公新書、2010年
 米原謙『日本政治思想』(MINERVA政治学叢書)ミネルヴァ書房、2007年
成績評価の方法・基準
 最終日に論述式の試験を行います。また、講義の際、適宜、コメント・ペーパーを提出してもらい、成績評価の際に加味します。
その他(質問・相談方法等)
 質問などがあれば気楽に声を掛けて下さい。
事前/事後学修