政治史演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治史演習
標準年次
3・4
講義題目
立憲デモクラシーの危機の歴史
開講学期
通 年
担当教員
熊野 直樹 (KUMANO N.)
単位数
4単位
教  室
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
LAW-LAW3911J
Course Title
The history of the Weimar Republic: Why did German constitutional democracy fail?
Course Overview
This course focuses on crisis of constitutional democracy which has been discussed lately. This seminar will compare the modern japanese politics with the political history of the Weimar Republic. Mainly will be discussed the crisis of German constitutional democracy.
履修条件
 立憲デモクラシーの危機の歴史について、一年間議論していけるほどの関心と熱意のある方。
授業の目的
 本演習の目的は、以下の4点です。
1.政治史関係の学術論文の読み方を習得する。
2.政治史を解釈する際に必要な用語や概念を十分に理解し把握する。
3.自分の考えを的確にかつ論理的に相手に伝えるようになる。
4.ゼミ論文の執筆を通じて、調査能力と論文作成能力を育成・発展させる。
 本演習では、特に4.のゼミ論文の作成に力を入れています。
 以上です。
授業の概要・計画
 現在、日本において立憲デモクラシーの危機が、憲法学者や政治学者を中心に叫ばれています。立憲デモクラシーの危機とは、そもそも具体的にいかなる政治現象を指すのか、果たしてその評価は適切なのか、仮に適切だとするならば、この危機を克服する方法は何か等について、現在と過去の事例を検討しながら、ゼミ生の皆さんと議論し、考えていきます。
 特に、本演習では、現代の政治状況についての最近の論文を読み、そこでの現状分析を踏まえながら、立憲デモクラシーの危機の歴史としてヴァイマル共和国の危機について検討していきます。その際、現代の日本の状況と当時のヴァイマル共和国の状況とを比較検討しながら、現在と過去との対話を、ゼミ生の皆さんと行っていく予定です。
 以上を通じて、現代の立憲デモクラシーの危機とされる状況について議論し、考えていきます。

【授業計画】
1.立憲デモクラシーの危機の現状分析についての知識の習得
2.ヴァイマル共和国における政治史に関する基礎的知識の習得
3.ヴァイマル共和国における立憲デモクラシーの危機に関する基礎的知識の習得
4.ヴァイマル共和国における立憲デモクラシーの危機に関する専門知識の習得
5.ゼミ論文の構想発表会(後期に2回開催予定)
  ゼミ論文合評会を兼ねたゼミ旅行(年度末)
授業の進め方
 毎回、報告者1名とコメンテーター1名を定めて、資料やテキストに関する報告者のコメントを中心に、参加者全員が議論していきます。
教科書・参考書等
・立憲デモクラシーの会編『私たちは政治の暴走を許すのか』岩波ブックレット、2014年。
・柳澤協二『新安保体制は日本をどこに導くのか』かもがわ出版、2015年。
・篠原一『ヨーロッパの政治〔歴史政治学試論〕』東京大学出版会、1985年。
・林健太郎『ワイマル共和国―ヒトラーを出現させたもの―』中公新書、1963年。
・H・A・ターナー・ジュニア、関口宏道訳『独裁者は30日で生まれた―ヒトラー政権誕生の真相―』白水社、2015年。
成績評価の方法・基準
 平素並びにゼミ論文。
 夏休みには3年生にE・H・カー『歴史とは何か』の書評を課します。
その他(質問・相談方法等)
 本演習は、少人数をモットーとしており、定員は最大8名です。後期は、ゼミ論文の作成に力を入れて取り組むために、ゼミ論文構想発表会を2回予定しています。
 年度末には、ゼミ旅行を行っています。年度末にゼミ旅行では、秘湯でゼミ論文の合評会を行います(14年度、山口県:長門湯本温泉)。
事前/事後学修