クリエイティブ産業と法

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
クリエイティブ産業と法
標準年次
3・4
講義題目
クリエイティブ産業と法
開講学期
後 期
担当教員
小島  
単位数
2単位
教  室
 
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Creative Industries and the Law
Course Overview
This class deals with various contemporary issues on Creative Industries.
履修条件
「ものづくり」、「まちづくり」、文化芸術などに関心がある学生諸君の参加を歓迎する。法学部以外の学部に所属する九州大学の学生も履修可能である。
授業の目的
本授業では、現代社会において「クリエイティブ産業」が果たす役割について、受講者が多角的に考察することができる能力を養うことを目指す。
授業の概要・計画
本授業では、現代社会において「クリエイティブ産業」が果たす役割について検討する。「クリエイティブ産業」とは、「個人の創造性、技能、才能に由来し、知的財産の生成や活用を通じて富や雇用を創出する潜在力を持つ産業」(英国の文化・メディア・スポーツ省が1998年に発表したレポートによる)を指す。このように、「クリエイティブ産業」は、「ものづくり」、「まちづくり」、「コトづくり」といった現代的事象に深く関わる。「コンテンツ」、「ファッション」、「衣食住」、「サービス」、「地域産品」などの海外展開を図ろうとする「クールジャパン」の政策も、日本の「クリエイティブ産業」支援の一つに位置づけられる。

「クリエイティブ産業」の支援については、ファイナンス、知的財産権、経済特区といった様々な論点が関係する。本授業では、実務の最前線で活躍している方々を招へいしてお話を伺うとともに、受講者と一緒にディスカッションを行いたい。

本授業は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の寄附科目として、11月13日(土)、14日(日)、12月3日(土)、4日(日)に、集中講義として開講するとともに、公開講座として一般にも開放する。具体的な授業スケジュールと講演予定者(敬称略)は以下のとおりである。

1. クリエイティブ産業の現代的諸相(11/12)
2. クリエイティブ産業を支えるファイナンス(11/13)
3. クリエイティブ産業における知的財産権の役割(12/3)
4. クリエイティブ産業における特区制度の役割(12/4)

2016年11月12日(土) 2限〜5限(10:30〜18:10)
場所:旧工学部本館10番講義室
「クリエイティブ産業の現代的諸相」
小島立(九州大学大学院法学研究院准教授)
鴛海伸夫(鴛海織物工場代表取締役社長)
山下保博(建築家、株式会社天工人主催、一般社団法人地域素材利活用協会代表理事)
藤井宏一郎(株式会社マカイラ代表取締役)

2016年11月13日(日) 2限〜4限(10:30〜16:20)
場所:旧工学部本館10番講義室
「クリエイティブ産業を支えるファイナンス」
寺本振透(九州大学大学院法学研究院教授)
増島雅和(弁護士、森・濱田松本法律事務所)
坂本剛(QBキャピタル合同会社代表パートナー)

2016年12月3日(土) 2限〜5限(10:30〜18:10)
場所:箱崎文系地区中講義室
「クリエイティブ産業における知的財産権の役割」
小島立(九州大学大学院法学研究院准教授)
中戸川直史(一般社団法人日本音楽著作権協会常任理事)
山本智子(弁護士、山本&パートナーズ法律事務所)

2016年12月4日(日) 2限〜4限(10:30〜16:20)
場所:箱崎文系地区中講義室
「クリエイティブ産業における特区制度の役割」
エリック・フェアミューレン(ティルブルク大学法学部教授)
マーク・フェニック(九州大学大学院法学研究院准教授)
(※日本語通訳 小島立((九州大学大学院法学研究院准教授))
袴着賢治(福岡市総務企画局企画調整部部長(国家戦略特区等担当))
石丸修平(福岡地域戦略推進協議会(FDC)事務局長)
授業の進め方
本授業では、「クリエイティブ産業」に関連する諸問題について、講演者が多面的な角度から講義を行なう。1コマ90分の授業時間のうち、講演に50〜60分、質疑応答に30〜40分程度の時間を充てることを考えている。受講者にも積極的にディスカッションに参加していただきたい。
教科書・参考書等
特になし。「クリエイティブ産業」について概観する場合には、国連貿易開発会議(UNCTAD) (明石芳彦=中本悟=小長谷一之=久末弥生 (訳))『クリエイティブ経済』(ナカニシヤ出版、2014年)、リチャード・フロリダ(井口典夫(訳))『新クリエイティブ資本論――才能が経済と都市の主役となる』(ダイヤモンド社、2014年)、などを参照されたい。

本授業の内容は、「ものづくり」、「まちづくり」、「コトづくり」などの諸問題に深く関わっている。これらの分野に幅広く関心を持ち、関係する文献を読むことに加えて、それらの活動がなされている現場に実際に足を運んで実態を観察したり、それらの活動の従事者から話を聞いたりすることをお勧めする。
成績評価の方法・基準
授業への出席(毎回、授業終了後に、出席カードの提出を求める)と、本授業が全て終了した後に提出していただくレポート(A4で5枚〜10枚)により、成績評価を行なう。レポートの提出期限は、2017年1月16日(月)の午後5時とする(提出場所は、箱崎文系地区の学生第三係)。

レポートを執筆する際には、本授業の内容、本授業に関係する書籍や論文の知識などをまとめるだけではなく、「クリエイティブ産業」の実態について、受講者自らが「体を使って」調査(いわゆる「フィールドワーク」)を行い、その調査から得られた内容を盛り込むことが期待される。レポート執筆の要領については、授業の中で説明する。
その他(質問・相談方法等)
本授業は、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)の寄附科目として、11月12日(土)、13日(日)、12月3日(土)、4日(日)の日程で、集中講義として開講する。開講場所は、旧工学部本館10番講義室(11/12-13)、箱崎文系地区中講義室(12/3-4)である。

本授業で単位取得を目指さないものの、聴講したいという場合には、配布資料の準備などもあるので、本授業の責任者である小島まで、必ず事前にご連絡されたい(メールアドレスは、kojima[アットマーク]law.kyushu-u.ac.jp)。その際には、聴講を希望する日程を明記すること。

質問や相談等がある場合には、小島にメールで連絡を取り、面談の日時を予約されたい。
事前/事後学修