憲法演習

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
憲法演習
標準年次
3・4
講義題目
憲法学の現代的課題
開講学期
通 年
担当教員
井上(武 史)(INOUE T.)
単位数
4単位
教  室
304
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
LAW-LAW3911J
Course Title
Seminar on Constitutional Law
Course Overview
This seminar will analyse and discuss various issues of Japanese constitutional law.
履修条件
 憲法T・Uを履修していることが望ましいですが、それよりも、憲法に興味がある、憲法を真面目に勉強してみたいという意欲ある学生の受講を希望します。
 また、授業に限らず、ゼミ活動全般に積極的に参加してもらえれば、なおうれしいです。

授業の目的
 本演習では、憲法の基礎知識の確認と定着を図ることはもちろんのこと、それをもとに実際に起こっている憲法問題の解決を考えることを目的としています。
 また、判例や論文の正確な読解、レジュメ作成やプレゼンテーションの仕方など、法学の基本的技能の習得も目指しています。

授業の概要・計画
<前期>
 前期は、曽我部・見平(編著)『古典で読む憲法』(有斐閣、2016年)をテキストにして、憲法を基礎的・原理的に学びます。とくに、憲法の古典が現在の憲法理論や制度にどのような影響を与えているかに着目したいと考えています。もちろん、古典を古典として学ぶことにも意味はありますが、演習の関心はあくまで古典を通じて現在の憲法をより良く、より深く理解することに置かれます。

<後期>
 後期は、憲法改正に関する諸問題を取り上げます。具体的には、憲法改正の理論、手続の問題、改正論議のあり方、外国の状況、具体的な改憲項目など、憲法改正に関する様々な問題を検討する予定です。
 現在、憲法改正論議に注目が集まっており、関連する論稿が多数公表されています。また、衆参両院で憲法審査会が開催されるなど、現実政治でも動きが見られます。こうした状況を踏まえて、演習では、理論と実務の両方に目配りして、憲法改正論議を捉えることを目指します。
 また、希望があれば、憲法改正の実務を担っている方々(国会議員、国会職員など)を訪ねて、直接話を聞きにいくことも考えています。

<その他>
 ゼミ旅行またはゼミ研修旅行を行いたいと考えています。
 2016年度は、東京研修旅行を実施しました。前期に統治機構法を、後期にメディア法を取り上げたため、それぞれに関係する機関・組織(国会議員事務所、衆議院、政党本部、放送局、新聞社など)を訪問し、現場の方々と意見交換する機会を得ました。


授業の進め方
T.演習の内容
 毎回の演習は、2つの部分から構成されます。

(1)2分間スピーチ
 あらかじめ決められた担当者が、新聞やニュースから取り上げた政治・社会・法律問題について自らの考えを2分間で述べたあとに、その問題について全員で簡単なディスカッションを行います。
 「2分間スピーチ」は2016年度の演習から行っていますが、これによって受講者の社会・政治についての関心が高まったと思います。また他の受講者にとっても知らない問題にふれる格好の機会になりますので、2017年度もこの取組みを継続したいと思います(なお、2016年度の「法政基礎演習」でも実施しました)。

(2)担当者による報告と全員でのディスカッション
 指定されたテーマについて、担当者が報告を行った後、全員でディスカッションを行います。 


U.事前指導
 前期には、教員研究室で報告者と事前の打ち合わせを行うことにより、レジュメ作成やプレゼンテーションの仕方の指導を行います。その際、進路指導・相談もあわせて行います。


教科書・参考書等
 前期は、教科書として曽我部真裕・見平典(編著)『古典で読む憲法』(有斐閣、2016年)を使用します。
 後期については、あらためて指示します。


成績評価の方法・基準
 授業への出席、報告の内容、ディスカッションでの発言を総合して評価します。
 無断欠席は一切認めませんので、必ず事前に連絡してください。

その他(質問・相談方法等)
 担当教員への連絡・質問があるときは、遠慮なくメールで連絡してください(アドレスは、inoue◎law.kyushu-u.ac.jp です。ただし、◎を@に変えてください)。
 また、担当教員と直接相談したいことがあるときも、事前にメールで連絡してください(十分な時間を確保できるように予定を調整したうえで、こちらから日時を通知します)。


事前/事後学修