国際取引法演習

最終更新日:2017年10月30日

授業科目名
国際取引法演習
標準年次
3・4
講義題目
国際取引と交渉の理論と実務
開講学期
通 年
担当教員
松井 仁(MATSUI H.)
単位数
4単位
教  室
207
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
LAW-LAW3911J
Course Title
Seminor on International Trade Law
Course Overview
In the spring term, students study basic rules for international business transaction as well as principles for business negotiation. Students then practice mock negotiations and arbitrations. In the autumn term, students concentrate in preparation for the Intercollege Negotiation Competition held in November or December.



履修条件
条件ではないが、民法(とくに債権法)、会社法、民事訴訟法について一定の学習をしていることが望ましい。
授業の目的
グローバル化していく国際取引及び国際ビジネスにおける様々な分野(通商法、国際売買、契約実務、独占禁止法、製造物責任、企業提携と企業買収、海外進出と撤退、技術と知的財産に関する取引、国際紛争解決手続など)について、それぞれの論点や問題点をより深く理解し、実務の立場からその解決法を探求するとともに、これらについての自分の意見を持つことができるような能力を育成する。

 更に具体的な国際取引の局面から題材をとった事案を使って、企業間の紛争解決のための模擬仲裁や企業間のビジネス交渉を目指す模擬交渉を行う。これらの実践的な経験を通じて、社会人として必要なコミュニケーション能力を養成するとともに、如何にみんなで協力しうまくチームワークをとっていくかも学ぶ。
授業の概要・計画
国際取引や国際ビジネスは「授業の目的」の項目で触れたように非常に幅広いエリアを含んでいる。そして、これらは日本国内における取引法実務や訴訟実務、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスと企業の社会的責任といった組織法とも関連を有する。また、国や地域における法文化の違いも考慮する必要がある。これらについては教員の20年以上の弁護士業務の第一線での実務経験を生かして、理論と実務を結びつけ、総合的な理解を図るような取り組みを行っていきたい。

また、毎年12月には国際取引の事案をベースにして国際仲裁と国際取引交渉を競う大学間のコンペティションが東京の上智大学で開催され、当ゼミの前身である阿部ゼミ時代から毎年参加している。コンペの直前2ヶ月はゼミをあげてその準備に取り組むことになる(但し、公務員等の資格試験やサークル・部活で忙しい人はそちらに注力してよい)。またその大会への参加を視野において、前期から、様々な事案を使用した国際企業間の模擬仲裁、模擬交渉にも取り組む。
授業の進め方
国際取引法の各分野については、各メンバーの希望と話し合いによって個別テーマを選択して研究と調査を分担し、各自の研究・調査とその成果の発表及びそれに基づく全員での議論をベースにして授業を進めこれに教員からの解説を交えていく。自分の担当分野の研究・調査をしっかり進めることは当然ながら、他人の分担分野の発表に対しても積極的に疑問やコメントを投げかけて活発な討論が展開されるようにしたい。

また、模擬仲裁・模擬交渉については、前期には交渉コンペの過去問を題材に、ゼミ内でチーム分けを行ったうえで練習をする。後期には、本番の問題が発表されるので、それを読み込み、準備書面の作成や交渉戦略の立案などを、十分な時間をかけて行い、本番に臨みたい。
教科書・参考書等
その都度紹介する。
成績評価の方法・基準
出席状況、プレゼンテーションの準備と発表の結果、全体討論への参加の状況、模擬仲裁・模擬交渉における自らの役割を果たすこと及びチームへの貢献などで判断。
その他(質問・相談方法等)
企業の国際取引、交渉、紛争解決手続きなど、企業活動を取り巻く様々な法務事象に興味を持って、関連するニュースや新聞記事にも常に注意を払って欲しい。また、常に積極的な討論への参加、様々な形でのゼミ運営への参加が求められる。
事前/事後学修