Course Title |
Democracy and Civility: A Study of the History of Political Thought |
Course Overview |
Reading classical texts of politics and law (Machiavelli, Locke, Rousseau, Tocqueville, Lippmann, Arendt etc), this course is to examine various political problems in terms of the history of political thought. |
履修条件 |
◆時代に流されることなく、ふと立ち止まり、「政治」や「法」の問題を深く地道に考えてみたいと思った方。 ◆あるいは、一人で読むのは難しい「古典」に挑戦してみたい方、学問的な「基礎」をしっかり身につけたい方など。サブゼミ希望者やオブザーバーも歓迎します。 |
授業の目的 |
◆本演習では、古代ギリシアの時代から育まれてきた政治学や法学の「古典」や「名著」と対話する作業を通じて、時代の表層に惑わされることなく、自分の頭でものを考える力をつけることを目指します。
◆あるいは、以下のような学問的な「わざ」や「アート」を磨くこと。 @現代社会における、「デモクラシー」「自由」「国家」「権力」「公共性」「法の支配」などをめぐる諸問題を深く掘り下げ、原理的に考察するための、基礎的な知識と思考力。 Aテクストの高度な読解能力、論理的な思考能力、問題発見能力、論文作成能力などの、高年次の学生に相応しいアカデミックな「型」や「技術」。 B現代を生きる市民に必要とされる、政治的な「教養」や「技芸」。
※「アカデミーというのは、まさに、学問の型をしつける場所なんです」(丸山眞男『座談』7:122) |
授業の概要・計画 |
【古典講読】 ◆デモクラシーの運営に必要な作法は何か。市民に求められる教養は何か。国家や権力の実体は何か。これらのことを考えながら、政治学・法学の古典・名著を講読します。現時点での候補は以下の通りですが、いずれも、これを読まずに卒業してはいけない(と思える)クラシックなテクストです。
・モンテスキュー『法の精神』岩波文庫 ・ルソー『社会契約論』 ・アーレント『人間の条件』ちくま学芸文庫、1994/『革命について』ちくま学芸文庫、1995 ・オルテガ『大衆の反逆』ちくま学芸文庫、1995 ・丸山眞男『丸山眞男セレクション』平凡社ライブラリー
◇過去のゼミでは以下のテクストを講読しました。
・2017年度 ロック『統治二論』岩波文庫 福沢諭吉『文明論之概略』岩波文庫 ・2016年度 トクヴィル『アメリカのデモクラシー』第1・2巻、岩波文庫 ・2015年度 ハミルトン、マディソン他『ザ・フェデラリスト』福村出版 バジョット『イギリス憲政論』中公クラシックス ・2014年度 マキァヴェッリ『ディスコルシ』ちくま学芸文庫 丸山眞男『政治の世界』岩波文庫 ・2013年度 バジョット『イギリス憲政論』中公クラシックス トクヴィル『旧体制と大革命』ちくま学芸文庫
【ゼミ論文】 ◆本演習で文献講読と並んで力を入れているのが、論文の執筆とゼミ論集の発行です。ただし、サブゼミの方は、書評などのゼミ論以外の選択も可能です。
◇参考までに、昨年度のゼミ論と書評のテーマは以下の通りです。 アーレントの全体主義論/アーレントとイェルサレム裁判/テイラーの人間像と政治哲学/オルテガのヨーロッパ統合構想/トマス・ペインの人権観と革命/モンテスキューにおける社会/ロックの宗教観と『統治二論』/ヒトラーの思想と抵抗/レヴェラーズの「人民協約」/ウォルツァーの思想と道徳領域/リップマンにおける民主主義の再生/デューイ哲学と「大共同社会」/ルソーに見る自由と平等の理念/シュンペーターのエリート民主主義/シィエス『第三身分とは何か』 |
授業の進め方 |
◇毎回テクストの範囲を決め、担当者の報告をもとに参加者全員で討論します。学期末にはゼミ論・書評の報告会を行います。 |
教科書・参考書等 |
【テクスト】 ・授業概要・授業計画を参照。 【参考図書】 ・木村俊道『文明と教養の<政治>―近代デモクラシー以前の政治思想』講談社選書メチエ、2013 ・岡崎晴輝・木村俊道編『はじめて学ぶ政治学−古典・名著への誘い』ミネルヴァ書房、2008 |
成績評価の方法・基準 |
@ゼミ論文(もしくは書評等)および、A通常のゼミに対する取り組み方(報告や討論への参加、ゼミ運営への貢献等)により総合的に評価します。 |
その他(質問・相談方法等) |
【ゼミ見学】 ・オープンゼミ期間以外でも随時見学可能です。毎回、19時過ぎまでゼミを行っています(演習棟305号室)。
【その他】 ・政治学史基礎や政治学史(政治理論発展)、政治外国書講読を併せて受講することが望まれます。 ・研究室(法学部棟3階33号室)は随時訪問可能です。なんでも、お気軽にご相談ください。
・今年度の参加者は、21名です。 内訳は、本ゼミ生17名、サブゼミ生3名、オブザーバー1名(3年生9名、4年生12名)。
・過去数年間のゼミ生の主な進学・就職(予定)先 九州大学法学府(6名)、九州大学法務学府(2名)、一橋大学法科大学院、内閣府、総務省、国会図書館、裁判所(3名)、福岡県庁(5名)、沖縄県庁、長崎県警、福岡市役所(4名)、唐津市役所、大分市役所、五島市役所、IHI、イズミ、宇部興産、鹿児島銀行、九電工、山荘わらび野、JCB、商工中金、ゼネラルアサヒ、第一生命、中国新聞、TKC、テルモ、西日本鉄道、日立コンサルティング、ブリジストン、三井倉庫、三井不動産リアルティ九州、山口フィナンシャル・グループ、ヨドバシカメラ |
事前/事後学修 |
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