アジア政治論

最終更新日:2018年3月14日

授業科目名
アジア政治論
標準年次
3・4
講義題目
Understanding East Asian Society
開講学期
前 期
担当教員
大賀 哲(OGA T.)
単位数
4単位
教  室
大会
科目区分
展開科目
使用言語
JPN & ENG
科目コード
Course Title
Understanding East Asian Society
Course Overview
This course is internationally setting exchange lectures and seminars between Kyushu University and Seoul National University. This course is composed of three parts: (1) Joint Lecture: using the video conference system, Japanese and Korean lecturers will give lectures; (2) Fieldwork: SNU students will visit to Fukuoka to conduct fieldworks with Kyushu University students; (3) Student Seminar: Kyushu university students will visit SNU and conduct student conferences with roundtable discussion with SNU students.

The focus of this course is "Understanding East Asian Society," and develops and deepens student understandings of East Asian Community and East Asian civil society. This year, we will focus on “Labor and Migration in East Asian Society.” Both issues are multidisciplinary themes related to politics, economics, business, social movements, human rights, poverty, education, etc. Consideration of labor and migration issues is indispensable because human movement across borders is becoming so common throughout East Asia.
履修条件
特別な履修条件等はありませんが、以下の点を予めご了解ください。

1)この授業は、@ビデオ会議システムを用いたソウル大学との合同講義、A福岡でのフィールドワーク、Bソウル大学での合同セミナーから構成されます。

2)Aではソウル大学の学生が福岡に、Bでは九大の学生がソウル大学に訪問・滞在します。単位取得のために履修者は合同講義の8割以上、フィールドワークと合同セミナーに必ず出席する必要があります。Aについては7月12−14日、Bについては8月2−4日を予定しています(日程の詳細については初回授業でお伝えします)。

3)ガイダンスや準備期間の授業を除いて授業は原則として英語で行います。但し、現時点での英語力は問いません。毎回30分程度、日本語での質疑応答・確認等の時間を設け、内容のフォロー等を行っていきます。

4)本講義は財団からの助成で成り立っています。履修者全員にABに係る旅費・滞在費が支給されるほか、成績優秀者には財団から奨学金が給付される可能性があります。

5)この授業は2限連続(月曜4-5限)の4単位科目です。

6)九大側・ソウル大学側ともに各10-15名程度の受講者を想定しています。履修希望者がこの人数を超える場合には選考等を行う可能性があります。

7)オンライン環境で作業や課題をしていただく場合がありますので授業にはPC持参で参加してください。「PC」とはファイルやアプリを自由にダウンロードできる端末という意味です(とくに閲覧・入力に支障がなければスマホ、ipad等でPCの代替とされても構いません)。授業自体はペーパーレスで行いますので、紙媒体の資料は配布しません。

8)なお履修に際してはMoodleへの自己登録をお願いします(コース名は「Understanding East Asian Society」です)。

9)この授業は、上記の点をご了解いただく限りにおいて、学府・学部・学科・専攻・課程の別なく履修することができます。また法学部以外の学部・課程(大学院含む)から本講義を受講する場合、事前に履修許可等を教員に求める必要はありません(標準年次以外での履修を希望する場合も同様です)。
授業の目的
1)この授業の目的は「東アジア社会」の制度・構造・動態などを理解することです。今年は移民問題と労働問題を中心に政治学、国際政治学、政治社会学、法学、教育、人権など学際的・複合的な視点から「東アジア共同体/東アジア市民社会」へとアプローチしていきます。

2)また、英語圏の大学で行われている標準的な授業形式を取り入れつつ、留学しても困らない程度のStudy Skills(以下3)参照)の獲得を目標とします(無論これらの要素は日本語環境の修学においても重要なものです)。

3)具体的には授業を通じて以下の6要素の獲得を目指します(各要素については初回授業で時間をとって説明します)。
 
 Reading:授業の課題文献を読み論点を理解すること
 Note taking:英語の講義を聞いて要点をまとめノートにとること
 Review Paper:課題文献を読み、内容を評価すること
 Essay Writing:授業内容を理解したうえで、特定の論点につい
  て論じたペーパー(レポート)を執筆すること
 Presentation:問題の背景や主要論点を踏まえ、自己の意見を論
  理的に発表できること
 Discussion:複数の異なる意見を踏まえ、議事進行を行いなが 
  ら論理的に議論できること

4)以上の要素をルーブリックに即して言うと次のようになります。

【知識・理解】東アジア共同体/東アジア市民社会の主要な論点について必要な理論・知見・議論・先行研究の動向等を知識として理解していること

【専門的技能】
東アジア共同体/東アジア市民社会の主要な論点について、問いと仮説をもとに研究設計を構築し、理論やエビデンスに基づいてその妥当性を検証できること。

【汎用的技能】
問いと仮説を立て理論やエビデンスを用いてそれを検証する研究設計を構築することができる、自己の意見を論理的に発表するプレゼンテーションがえきること、複数の立場を踏まえディスカッションをすることができること。

【態度・志向性】
研究設計に基づいて事象の分析を行う態度(とくに仮説と根拠をもって分析を行う態度)を培うこと。意思決定・合意形成を意識してコミュニケーション(プレゼンテーションやディスカッションを含む)を行う態度。
授業の概要・計画
1)ガイダンス・導入(2回)4/9 4/16

2)交換講義(7回)4/23 4/30 5/7 5/14 5/21 5/28 6/4
 交換講義はリレー講義形式で行います。
 4/23 Civil Society and Labor Movements
 4/30 Migration and Human Rights
 5/7 Migration and Global Citizenship
 5/14 Migration and Multicultural Society
 5/21 Labor, Employment, and Poverty
 5/28 Labor, Family, and Gender
 6/4 Labor, Migration and Governance

3)セミナー準備(2回) 7/2 7/9
 フィールドワークと合同セミナーの準備を行います。

4)フィールドワーク 7/12〜14
 ソウル大学の学生が福岡を訪れ、フィールドワークとディスカ 
 ッションを行います。フィールドワークではグループごとに事 
 例調査を行います(4〜5人で1グループ、日韓混合)。

5)合同セミナー 8/2〜4
 九大の学生がソウル大学を訪問し、合同セミナーを行います。
 合同セミナーではグループごとにセミナー発表を行います(グ
 ループ編成は同上)。

※ フィールドワークと合同セミナーは計8コマ分に相当するため、6/11、6/18、6/25、8/6は代替措置として講義を行いません。
授業の進め方
授業を前半と後半に分け、前半をソウル大側の講師が、後半を九大側講師が講義し、質疑応答、ディスカッションを行います。フィールドワークと合同セミナーについては、グループごとにリサーチを行います。適宜韓国側メンバーとメールやスカイプで連絡を取りあって準備を進めていただくことになります。
教科書・参考書等
教科書はありません。参考文献(Reading List)は講義回ごとに指定します。
成績評価の方法・基準
1)単位取得のためには交換講義の8割以上、フィールドワーク、合同セミナーに参加する必要があります。

2)以下の各Assignmentを合算して評価します。

@Review essays (30%:1000 words×3)
交換講義期間のReading Listのなかから任意の論文を1つ選び書評する課題です。合計3回行います。

ATerm Paper(20%:3000 words) 
交換講義期間の内容についてのレポート。〆切は6月末

BParticipation and discussion
- Class Participation 10%
- Fieldwork 20%
- Seminar 20%
その他(質問・相談方法等)
その他質問等は、担当教員までメールでお問い合わせください(アドレスは @law.kyushu-u.ac.jp の前にtogaを付加)。
事前/事後学修