行政法T

最終更新日:2018年9月30日

授業科目名
行政法T
標準年次
2
講義題目
行政過程論
開講学期
後 期
担当教員
大脇  成昭 (OWAKI S.)
単位数
4単位
教  室
科目区分
基盤科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Administrative Law I
Course Overview
Lecture on general theory of administrative law
履修条件
憲法I、民法Iを履修済みであること(単位を取得できたか否かは問わない)。
授業の目的
 行政法の基礎理論を理解し、本講に続く行政法関連科目を学ぶための基盤を確固とすることを目指している。
 授業の前半(1-13回)では法律による行政の原理をはじめとする「行政法の一般原則」の内容をはじめ、行政法を学ぶ上での基礎理論全般について学ぶ。すなわち行政とは何か、あるいは行政法とは何かという検討対象の画定を行った上で、行政法学における各種の基礎概念に関する知識を身につける。これらの作業を通じて、現実に存在する行政の諸活動とそれらを規律する法規範との関連について、理解を深めることができるようになる。
 授業の後半(16-最終回)においては行政法における「行為形式論」の意味を理解し、実際の多様な行政活動を法的に分析する視角を身につける。すなわち行政法における「行為形式論」の意味を理解し、実際の多様な行政活動を法的に分析することができるようになる。
 本授業全体を通じて、現代行政を法的に把握し、分析、評価する能力を身につけることができるようになることが目的である。また、行政活動の実効性を担保するための、民事法とは異なる諸々の強制手段と、それらが抱える問題について理解できるようになることを目標とする。
授業の概要・計画
第 1回 「行政法」はなぜ必要か
第 2回 行政法の存在形式
第 3回 行政法の一般原則(1)
第 4回 行政法の一般原則(2)
第 5回 公法・私法二元論
第 6回 行政活動のツール
第 7回 行政過程における法律と条例
第 8回 行政活動と情報のコントロール(1)
第 9回 行政活動と情報のコントロール(2)
第10回 行政手続論(1)
第11回 行政手続論(2)
第12回 これまでのまとめ(復習編)
第13回 行政監視と政策評価の諸制度
第14回(補論)行政組織法概説(1)
第15回(補論)行政組織法概説(2)
第16回 行政の行為形式論(総説)
第17回 行政行為(総論)
第18回 行政行為の特殊な効力
第19回 行政行為と裁量
第20回 行政行為の瑕疵、附款
第21回 行政立法
第22回 行政計画
第23回 行政契約
第24回 行政指導
第25回 新たな行政手法と行為形式論
第26回 これまでのまとめ(復習編)
第27回 行政の実効性確保手段(1)
第28回 行政の実効性確保手段(2)
第29回 個別課題について考える
第30回 全体のまとめ
授業の進め方
講義形式による。
なお、使用するレジュメはpdfファイル形式で、原則として授業の前日昼までに1回分をMoodleにアップする。
受講者は「2018年度後期・火2金4・行政法T(行政過程論)(大脇 成昭)」のコースを登録し、自らプリントアウト等して、必ず毎回の授業に持参すること。
教科書・参考書等
〈指定教科書〉- 購入の上、授業に持参のこと
大橋洋一『行政法I―現代行政過程論(第3版)』(有斐閣・2016年)
大橋洋一=斎藤誠=山本隆司ほか『行政法判例集I−総論・組織法』(有斐閣・2013年)

〈参考書〉
塩野宏『行政法I(第六版)』(有斐閣・2015年)
宇賀克也『行政法概説I−行政法総論(第6版)』(有斐閣・2017年)
村上裕章ほか『行政法(第4版)』(有斐閣・2018年)
藤田宙靖『行政法総論』(青林書院・2013年)
櫻井敬子=橋本博之『行政法(第5版)』(弘文堂・2016年)
高木光『行政法』(有斐閣・2015年)
宇賀克也『行政法(第2版)』(有斐閣・2018年)
藤田宙靖『行政法入門(第7版)』(有斐閣・2016年)
石川敏行ほか『はじめての行政法(第4版)』(有斐閣・2018年)
成績評価の方法・基準
学期末に実施される論述式の定期試験(比率100%)により評価する。
その他(質問・相談方法等)
 オフィスアワーは火曜・4限とする。ただし、それ以外の時限でも対応できることがあるので、いずれの場合でも事前にメール(owaki@law.kyushu-u.ac.jp)で相談のこと。なお毎回の授業終了後も随時質問を受け付ける。
事前/事後学修