法政基礎演習

最終更新日:2019年3月12日

授業科目名
法政基礎演習
標準年次
2
講義題目
企業の活動と独占禁止法・景品表示法
開講学期
前 期
担当教員
平山 賢太郎(HIRAYAMA K.)
単位数
2単位
教  室
E102
科目区分
入門科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Introductory Seminar on antitrust Regulation on business activities
Course Overview
Overview of antitrust Regulation on business activities
履修条件
法律と企業活動との関係について議論を通じて検討してみたい、という意欲を有していること
授業の目的
法政基礎演習の共通目標 - この授業科目は、少人数のゼミ形式により、
(1)リサーチ・分析能力
(2)ディスカッション・プレゼンテーション能力
(3)レポート・論文作成能力
という、将来どのような進路をとっても必ず要求される能力の伸張を目指しています。

本演習の目的 - 本演習は、企業活動における「公正な取引」のあり方について、個別事案への独占禁止法・景品表示法の解釈と適用について検討することを通じて、具体的に検討し理解を深めることを目標とします。
授業の概要・計画
独占禁止法は、公正かつ自由な競争を促進することを目的とする法律であり、ほぼすべての企業取引等に適用される基本ルールを定めています。それゆえ、独占禁止法は、官公庁、民間企業、裁判所・検察庁・法律事務所等いずれの職場においても、検討する必要が実はしばしば生じる法律です。

そこで、本演習では、独占禁止法・景品表示法が話題となった新聞報道や命令(公正取引委員会・消費者庁)を素材として、@個々の事案がどのような意味において「公正かつ自由な競争」を害しているとされたのか、またA違反者と名指しされた当事者の立場からはどのような反論(正当性の主張)をすることが考えられるか、について議論を通じて理解を深めていくこととします。

【第1回-第3回】 独占禁止法・景品表示法のアウトライン(講義)
【第4回】 判例・文献の検索方法
【第5回以降】 グループ報告と討議

なお、例えば以下のような事案を検討対象とすることを予定しています。
・「4社競合する熊本のバス網、市もコミット言及 将来像は」(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASLDK4S77LDKTIPE01Y.html
・「大分、「味一ねぎ」使用禁止問題」(産経)
https://www.sankeibiz.jp/macro/print/180302/mca1803020500001-c.htm
・「「博多織」裁判」(Net IB News)
https://www.data-max.co.jp/2011/06/post_15272.html
・「九電、ソフトバンクと割引サービス」(日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42360280S9A310C1LX0000/
授業の進め方
独占禁止法が学生の皆さんにとってなじみの薄い法律であることにかんがみ、まずは、担当教員が独占禁止法・景品表示法の基本について説明します。

第5回以降の事例検討においては、グループ発表形式にて、報告担当者が検討対象事例の事実関係、「公正かつ自由な競争」の観点からみた問題点、及び適用され得る条文について説明し、その後に討議を行います。

事例検討終了後、報告を担当した事例についてのレポート作成・提出を求めます。詳細については開講後に説明します。
教科書・参考書等
検討対象素材(判決文・命令書・新聞記事等)は、都度配布します。

参考書は以下のとおりですが、本演習開講前に購入したり読了したりすることは求めません。
・岸井大太郎ほか著『経済法』(有斐閣アルマ・2019年春に第8版補訂版刊行予定)
・白石忠志『独禁法講義〔第8版〕』(有斐閣・2018年)
・金井貴嗣ほか編『ケースブック独占禁止法』(弘文堂・2019年春に第4版刊行予定)
成績評価の方法・基準
上記目標の達成度について、報告(50%)、議論への参加の程度(20%)、及び期末レポート(30%)により評価を行います。
欠席者は、事前に担当教員へメールにて連絡してください。正当な理由のない欠席・遅刻が複数回に及ぶ場合は、不可とし単位を与えない場合があります。
その他(質問・相談方法等)
質問及び相談は、メール及び研究室での面談(事前にメールにて日程調整を行います)の方法にて受け付けます。
担当教員のメールアドレスは、kentaro.hirayama[アットマーク]law.kyushu-u.ac.jp です。

担当教員の経歴・著作一覧等は、下記ウェブサイトにて閲覧することができます。
https://researchmap.jp/kentaro_hirayama/
事前/事後学修