法政基礎演習

最終更新日:2019年4月4日

授業科目名
法政基礎演習
標準年次
2
講義題目
日本の司法文化を考える
開講学期
前 期
担当教員
入江 秀晃(IRIE H.)
単位数
2単位
教  室
E112
科目区分
入門科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Introductory Seminar on Legal and Political Studies
Course Overview
This course introduces dispute resolution study in Japan with the perspective of sociology of law and conflict management.
履修条件
無断欠席しないこと。
授業の目的
○法政基礎演習の共通目標
 この授業科目は、少人数のゼミ形式により、2年次から本格的に始まるより高度な学習へ向けての橋渡しの教育を行う目的で開講されるものです。具体的には、(1)リサーチ・分析能力、(2)ディスカッション・プレゼンテーション能力、(3)レポート・論文作成能力、という、将来どのような進路をとっても必ず要求される能力の伸張を目指しています。

○本授業の目標
日本の司法文化がどのようにして形成され、どのように論じられるのかをダニエル・フット教授の著書などを読み解きながら考えます。
正解のある問題を解くだけでなく、また、調べ学習のような引き写しで留まるのでもない、根拠のある開かれた議論の仕方ー学問の作法について、ゼミナール形式で学びます。
授業の概要・計画
日本の司法システム、文化について検討します。フット教授はワシントン大学では日本法、東京大学では法社会学の教鞭を執ってきた方で、その著書『裁判と社会』では日米の司法文化の比較を行っています。内田貴教授は、現役の民法学者として最も有名な方ですが、『法学の誕生』では、民法起草者筆頭であった穂積陳重の足跡をたどりながら、日本の司法文化と法学がどのように形成されたかをたどります。これらの著書の検討を通じて、日本の司法文化を相対化しつつ、かつ、深く理解していくことを目指します。

また、法テラスのスタッフ弁護士の方の協力を得て、裁判所見学を実施する予定です(1回のみ)。
授業の進め方
初回は参加者の自己紹介やオリエンテーションにあて、授業の進め方について説明します。
いわゆるファシリテーション手法を体験しながら話しやすい環境とは何か、自分の意見をしっかり言うことと、異なる意見を尊重することとはどう両立するかを考えるなど、話し合いの仕方についても様々に試み、楽しみながら話し合う、考え合うことを目指します。その上で、3人ずつ程度の小グループに分かれて文献を報告しつつ、皆で考え合うスタイルで進めます。
詳しい進め方は初回に案内しますが、参加者の意向をなるべく反映させて、和気あいあいと、しかし、真剣に進められたらと思っています。
教科書・参考書等
講読する対象として、ダニエル・フット『裁判と社会』、内田貴『法学の誕生』など。
社会科学の研究手法に関する入門書として、白井・高橋『よくわかる卒論の書き方』(ミネルヴァ書房)の一部を使用します。
成績評価の方法・基準
授業への参加状況、報告内容・姿勢などを総合的に考慮します。
その他(質問・相談方法等)
ぜひ気軽に研究室に来室して質問して下さい。
メールでの問合せも歓迎します。
研究室の電話番号は、092-802-5350です。
メールアドレスは、hirie@law.kyushu-u.ac.jpです。
事前/事後学修