政治史【政治動態分析I・基礎】

最終更新日:2020年9月23日

授業科目名
政治史【政治動態分析I・基礎】
標準年次
2
講義題目
欧州近現代政治史
開講学期
後 期
担当教員
熊野 直樹 (KUMANO N.)
単位数
4単位
教  室
オンライン
科目区分
基盤科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Modern political History of Europe
Course Overview
This Course aims to familiarize students with history of World War I and World War II available for the study of modern history in Europe.
履修条件
 高校の世界史A及びB、日本史Aの教科書を、とりわけ近代史以降を中心に、必ず最低一度は通読しておいてください。本授業では受講生がこの履修条件を満たしていることを前提として進めていきます。
授業の目的
 本授業の目的は「知識・理解」及び「専門的分析能力」の観点から、以下の3点に集約されます。
 1.法学部生として最低限必要な近現代史の基礎的な史実を紹介することによって、基礎的な政治史上の知識を身につける。
 2.欧州近現代史の流れを大まかに紹介することによって、基礎的な政治史上の展開を理解する。
 3.社会科学、とりわけ政治史の理論や分析概念並びに歴史観を幅広く紹介することによって、政治史上の専門的な分析能力をみにつける。
 以上です。
授業の概要・計画
 本授業は、欧州近現代政治史を中心に概観していきます。
 授業全体としては、グランドセオリーから見た欧州近現代政治史をマクロに概観していきます。そこでは、グランドセオリーとしての「世界システム」論を中心に、「国家社会主義」論やファシズム論を援用しながら、主にドイツを中心とした近現代政治史を概観していく予定です。特にナチズムの台頭と世界恐慌について検討していきます。また今年は世界恐慌下におけるドイツの通商政策について着目していきます。
 現段階では、以下の計画に基づいて授業を行う予定です。
 
 プロローグ
 第1章:グランドセオリーとしての「世界システム」論
 第2章:ドイツ帝国の「世界強国への道」と第一次世界大戦
 第3章:ナチ党の台頭と第二次世界大戦
 エピローグ
授業の進め方
 講義形式となります。
 今年度は、オンライン(ZOOM)による授業を行います。
 予習としては、履修条件で挙げた高校の歴史教科書の近現代史の部分や事前配布のレジュメをあらかじめ読んでおいてください。
 復習は、レジュメや教科書を読みなおすとともに、適宜、参考図書を紹介しますので、そちらを読んでおいてください。
 なお、ZOOMのリンクやレジュメは、Moodleを通じてお知らせします。そのため受講希望者は、必ず事前にMoodle上で自己登録をしておいてください。

教科書・参考書等
【教科書・課題図書】
 熊野直樹・柴尾健一・山田良介・中島琢磨・北村厚・金哲著『政治史への問い/政治史からの問い』法律文化社、2009年。
【参考書】
 熊野直樹『ナチス一党支配体制成立史序説』法律文化社、1996年。
 熊野直樹・星乃治彦編『社会主義の世紀』法律文化社、2004年。
 田村栄子・星乃治彦編『ヴァイマル共和国の光芒』昭和堂、2007年。
 田嶋信雄・工藤章編『ドイツと東アジア 1890‐1945』東京大学出版会、2017年。
 熊野直樹『麻薬の世紀』東京大学出版会、2020年。
 
成績評価の方法・基準
 レポート(30点)と定期試験(70点)との総合によって評価する予定でしたが、オンライン授業に伴い、評価方法を現在、検討中です。
 仮にレポートを課す場合、冬休みに書評を課します。なお、書評提出でもって、定期試験の受験資格を付与しますので、くれぐれも注意してください。その際、いかなる理由があっても、締め切りの延長は認めません。
 書評の課題等の詳細は、授業中に解説する予定です。
 定期試験においては、授業の目的である「知識・理解」及び「専門的分析能力」の観点から評価します。すなわち基礎的な政治史上の知識が身についているか、基礎的な政治史の展開を理解できているか、といった観点から評価します。
 なお、成績評価に関しては、本授業では、いかなる理由があっても、救済措置は一切行いません。卒業年次の学生は、とりわけ注意しておいてください。
 
その他(質問・相談方法等)
 学習相談については、オフィスアワーに行うほか、質問には適宜応じます。
 レポートについて、他人のレポートを書き写したり、他人に書き写させた場合、両者とも不正行為とみなし、授業の登録を取り消します。
事前/事後学修