法思想史

最終更新日:2020年9月26日

授業科目名
法思想史
標準年次
3・4
講義題目
法思想史
開講学期
後 期
担当教員
福原 明雄 (FUKUHARA A .)
単位数
4単位
教  室
オンライン
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
History of Legal Thought
Course Overview
Lecture on history of legal thought, especially from modern to contemporary.
履修条件
特になし。
授業の目的
現在につながる様々な法についての考え方=法思想は、数多の先人たちが時代のうねりの中で生み出し、解釈され、紆余曲折を経て現代に至っている。その意味では、現代に表れている法思想自体も法思想史の一部であるし、法思想史は法思想そのものでもある。
本講義は主に近代以降の法思想の流れと、現代に現れたいくつかの特徴的な法思想について講義する。本講義で獲得が期待される知識としては、特に西洋における法思想のあり方や、現代に表れている法思想とその背景の理解である。それらは専門的には法学的な言説を検討したり、自ら作り上げるうえでの参考になるツールや範型として用いることができるかもしれない。汎用的には、より一般に人の考えを理解する上で、また、自らの考えを組み立てるうえで論理的な思考能力の涵養に資するかもしれない。これによって言葉をよく練り、よく考えるという態度が身につくだろう。
授業の概要・計画
法思想史は広義の法哲学の一部を成す学問である。法哲学の中心には法に関する「問い」があり、その問いの多くは長い年月、多くの論者が引き継いできたものである。
法とは何か、法はどうあるべきか、法学の方法とはどのようなものか、等々。これらの問いは時代や世界の状況に併せて少しずつ形を変えながら、複数の重要な枝分かれをしながら連綿と問い続けられてきた。一見、様々に見える思想や思想家たちがどのような問いを共有していたのか、何について意見を異にしていたのかを理解することは、単に英雄の肖像画を眺めることとは異なるものの見え方を浮かび上がらせるだろう。
本講義の前半では、法思想史に登場する思想家をピックアップしつつも、意識的に問いを中心とした議論の変遷を、それがどのように現代にまでもたらされたのか見せられるよう試みる。
また、世界情勢や技術的な条件の変化は、これまで法が持っていた様々な前提を揺り動かしかねない状況にある。特に後半ではそのような現代に現れた法思想(法分野)がそれまでの史的な展開とどのように異なる展開を見据えて/目指しているのかも取り上げたい。
授業の進め方
テーマごとにレジュメを配布し概ねこれに沿って講義する。
教員による口頭の説明と板書を主とし、映像・画像資料を用いることがある。

※今般の情勢を鑑み、オンライン(VOD形式)で行います。Moodleをチェックするようにしてください。
教科書・参考書等
教科書は特に指定しないが、以下の書籍が入手しやすく、参考になるだろう。参考文献は、都度、紹介する。

中山 竜一、浅野 有紀、松島 裕一、近藤 圭介『法思想史』有斐閣アルマ、2019年
田中 成明、竹下 賢、深田 三徳、亀本 洋、平野 仁彦『法思想史〔第2版〕』有斐閣Sシリーズ、1997年
成績評価の方法・基準
定期試験による。
評価基準:講義されたことが十分に知識として定着しているか、問われたことに対して自らの言葉で論理的に再現・論述できるか。

※現状ではオンラインでの試験を考えているが、場合によっては期末レポートで代替する可能性もある。詳しくはMoodleでお伝えします。
その他(質問・相談方法等)
質問は講義後などに随時受け付ける。受けた質問は講義で取り上げる場合がある。
基本的に講義の録音録画、板書の撮影等は許可しない。特段配慮すべき事情がある場合は、申し出ること。
事前/事後学修