憲法演習

最終更新日:2021年3月10日

授業科目名
憲法演習
標準年次
3・4
講義題目
憲法学の世界
開講学期
通 年
担当教員
南野 森(Minamino S.)
単位数
4単位
教  室
D108
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Seminar on Constitutional Law
Course Overview
In this seminar we will discuss and examine various issues on Japanese Constitutional Law.
履修条件
 とくにありませんが、楽しみながらも真面目に勉強したいと思っている人が望ましいです。これまで成績の面で必ずしも「順調」ではなかった人でも、心機一転、「新しい自分」になるべくこれからは頑張ろうというやる気のある人であれば、大歓迎です。
 なお、ゼミ生の進路はバラバラです(それが当ゼミの良いところだと思います)。国家公務員・地方公務員、法科大学院・法曹、研究者養成大学院、マスコミ、そして様々な民間企業など、卒業生は実に多様な方面に進んでいます(南野ゼミのHPでゼミ卒業生の進路一覧を公開しています)。もちろん、現時点でまだ進路を決めていない人も歓迎します。
 
授業の目的
 憲法学を勉強することを通じて、「強い頭」を作ることが一番の目標です。時間的・心理的余裕のある学部生の時代に、良質の論文や判決文をじっくり読んでおくことが、将来どのような方向に進むにせよ、きわめて重要だと思います。
 また、南野ゼミでは、ゼミ本来の活動に限らず、課外活動(コンパ・東京研修旅行・他大学との合同ディベート合宿など)への積極的な参加等により、(卒業生や担当教員も含む)ゼミメンバー同士の親睦を深めることと、ゼミ生の「世界」を広げることをも目標とします(課外活動への参加は義務ではありませんし、コロナ禍の推移次第では、2020年度のようにほとんど課外活動ができなくなるということもあり得ます)。
 大学は出会いの場です。在学中に、人と出会い、知と出会い、自分の世界を広げておくことをこそ、将来どのような方向に進むにせよ、一生懸命追求してほしいと思います。
 
授業の概要・計画
 初回までに参加者と相談して決定します。ゼミ生の数によりますが、これまでの例によると、少ない場合(2003年度1期ゼミは4人、2018年度16期ゼミは5人でした)は、ゼミ生各自が半年ないし一年を通じて研究を深めたいと考えるテーマを決定し、毎回順番に自分の研究経過を報告し、最終的にそれぞれが論文としてまとめることを目指し、多い場合(2014年度12期ゼミは20人、2020年度18期ゼミは19人でした)は、最初の数回を複数メンバーでのグループ報告とし、残りの回は、毎回一人ずつ好きなテーマで個人報告をしてもらう、というパターンが多いです。
 いずれにせよ、ゼミとして統一的な研究テーマを置くわけではなく、広く憲法に関わるものであれば、各自が好きなことを勉強・報告できるのが南野ゼミの一つの特長だと思います。各自の選ぶテーマについては、判決を素材とするもよし、学説や論点を素材とするもよし、あるいは現実の社会問題・政治課題を素材とするもよし、です。
 
 参加者は、初回までに、報告しようとするテーマ(案)を(少なくとも1〜2つ)考えておくことが望ましいです。何らかの意味で憲法に関連するテーマであれば、基本的にはどんな論点でもかまいません。春休み中のテーマ選び、憲法学習のための参考書として、たとえば次のようなものを使ってみると良いかもしれません。

1)大石・石川(編)『憲法の争点』(有斐閣、2008年)
2)安西ほか『憲法学の現代的論点〔第2版〕』(有斐閣、2009年)
3)芹沢ほか(編)『新基本法コンメンタール憲法』(日本評論社、2011年)
4)宍戸・林(編)『総点検 日本国憲法の70年』(岩波書店、2018年)
 
授業の進め方
 初回に参加者と相談して決めます。より良いゼミ運営のため、参加者に良いアイデアがあれば、是非積極的に提案してほしいです。
 
教科書・参考書等
 適宜指示・配布します。
 憲法学の一通りの議論を理解している自信のない者は、開講時までに(春休み中にでも)定評ある体系書を通読しておくことを勧めます。たとえば、樋口陽一『憲法〔第3版〕』(創文社)や、長谷部恭男『憲法〔第7版〕(新世社)が良いでしょう。
 例の『憲法主義』(PHP研究所)は、ざっとでも通読しておいてほしいです(笑)。意外と深くて良い本ですので。
 
成績評価の方法・基準
 平常点によります。無断欠席をした者には、それ以降の本演習への参加を認めません(単位も認定しません)。休まざるをえない場合は、事前に連絡し許可を取ってください。
 また、初回コンパ・最終回コンパ・OB会の計3回だけは原則として出席を必須としていますが、それ以外の課外活動への出席は完全自由です。
 ただ、2008年度第6期ゼミから、コロナ禍により課外活動を中止した2020年度を除き、毎年続けてきた「東京研修旅行」(最高裁や官庁・企業・マスコミ・弁護士事務所・国会など、ゼミ生の進路・希望に合わせた施設等を訪問します)と、他大学との合同「ディベート合宿」(一橋法・早稲田法・早稲田政経・慶応法の憲法ゼミの学生100名以上が参加)には、とても貴重な経験になること請け合いですので、是非とも積極的に参加してほしいと思っています。
 また、年度末に実施している「ゼミ旅行」(ゼミ生が行き先や日程を決めます)も、純粋な親睦目的の旅行ですが、とても良い思い出になると思いますので、こちらにも積極的な参加を勧めます。
 なお、金銭的な理由だけで課外活動に参加ができないメンバーがいるという事態は避けたいので、「出世払い」で私が必要な費用を貸すこともありますので、金銭的な負担を心配する必要はあまりありません(卒業したらちゃんと返してくださいね笑)。
 
その他(質問・相談方法等)
■本演習に関する問い合わせは、遠慮せず南野までメール(アドレスは @law.kyushu-u.ac.jp の前に minamino を付加)で送ってください。ツイッターのDMでも構いません。また、直接研究室に来てくれても歓迎しますが、伊都キャンパスに引っ越して以来、研究室に在室する時間が格段に減ってしまったので、なかなかアポなしではうまく会えないかもしれません。
 
■2020年度までの南野ゼミの様子(ゼミ風景リポート、写真等)については、南野のHP→南野的授業→種類別→南野ゼミを見てください(グーグル等で「南野ゼミ」と検索すればヒットするはずです)。
 
■ゼミ生が15人程度になるまでは、サブゼミ登録者も募集する予定です。サブゼミでの登録を希望する者は、法学部の正規のサブゼミ登録スケジュールにかかわらず、なるべく早めに担当教員まで連絡をしてください。
 
事前/事後学修 教科書の該当箇所の読み込みと授業後の復習。各回4時間相当。