Course Title |
Seminar in Criminal Procedure |
Course Overview |
This seminar will discuss and examine various issues in Japanese criminal procedure. |
履修条件 |
刑事訴訟法についての予備知識は問いません。 ゼミは学生が主体となって創り上げるものなので、毎回の出席はもちろん、ゼミ仲間との議論やゼミ運営に主体的・積極的に参加することが履修条件です。
※サブゼミ生、オブザーバーも歓迎です。ただしゼミ生と同様の活動をしてもらいます。
※このゼミには、毎年、多様な人が参加しています。 法科大学院進学志望者(裁判官、検察官、弁護士になった卒業生もいます)もいれば、法学府(研究者養成大学院)志望者もいれば、公務員ないし民間企業就職希望者もいます。 政治学系のゼミとかけもちしている人もいれば、21世紀プログラム生、転学部生、留学生もいます。 多様な人の参加を得て、ゼミでの議論も多角的になり、深まります。
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授業の目的 |
このゼミの目的は、手続法の考え方を極めることによって、問題の所在を発見し、ひいては問題を解決する力(事例分析能力、法解釈論、立法論)を身に付けることです。
手続法(刑事訴訟法)は、少なくとも有罪判決が確定するまでは刑罰権は発動されず、無罪が推定されることを前提とする点で、実体法(刑法)とは異なる、固有の考え方(モノの見方)があります。 また手続法で想定されている権利(無罪の推定もその一つ)は、憲法31条以下によって保障される、普遍的な権利です。 しかし、なお犯罪の嫌疑はある(刑罰権発動の可能性はある)ということで、利益衡量の結果、被疑者・被告人の権利利益が制約されるのも致し方なしという考え方もあります。また現実には、処罰感情がストレートに持ち込まれ、被疑者・被告人の権利保障が疎かにされることもあります。 このような「せめぎ合い」も視野に入れながら、手続法の考え方を極めてゆきましょう。
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授業の概要・計画 |
前期は、@手続法の基本的な考え方に関する重要論文の講読とA事例分析を行う。Aについては、捜査、公訴、公判、証拠法、上訴・確定後救済手続、それぞれに関する注目すべき判例を素材とする。 後期は、B具体的な刑事事件の深読みとC立法問題の検討を行う。Bは、Aと異なり、事実認定の問題を含む事件について、判決や資料を読み込みながら、実際の運用をめぐる問題点を洗い出す作業を行う。またCについては、2016年刑訴法等改正、取調べの弁護人立会い、再審法改正等が候補となりうる。 なお参加者と相談の上、上記@ABCの順番を入れ替えることもありうる。 また例年行ってきた、ゲストによる講演会、施設見学、ゼミ旅行等のイベントについても、状況が許す限り、実施してゆきたい。 |
授業の進め方 |
検討対象となったテーマについてのグループ報告ないし個人報告を踏まえた、ゼミ参加者全員による議論。 報告者は事前にレジュメを用意すること。報告者以外の者もレジュメを参考にして、疑問点や自分の意見を整理して議論にのぞむこと。 |
教科書・参考書等 |
教科書等については第一回目の講義で指示する。検討対象となったテーマに関連する参考文献については適宜紹介する。 |
成績評価の方法・基準 |
平常点(出席状況、報告内容、議論への参加態度等)とゼミ論との総合評価とする。 無断欠席・正当な理由のない欠席は一切認めない(無断遅刻・正当な理由のない遅刻ももちろん同様)。 |
その他(質問・相談方法等) |
質問等については、豊崎にメールで連絡して下さい(アドレスは @law.kyushu-u.ac.jp の前に nanae を付加)。 |
事前/事後学修 |
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