経済法演習

最終更新日:2021年3月10日

授業科目名
経済法演習
標準年次
3・4
講義題目
判決・審決・報道記事から学ぶ独占禁止法
開講学期
通 年
担当教員
平山 賢太郎(HIRAYAMA K.)
単位数
4単位
教  室
E103
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Seminar on Competition Law
Course Overview
In this seminar we will discuss and examine various issues of Japanese Competition Law.
履修条件
独占禁止法(経済法)について理解を深めたいと考えている学生の参加を歓迎します。

@本演習と並行して2021年度前期講義「経済法」を受講すること、または A2020年度前期講義「経済法」を受講し単位取得済であること、を履修の条件とします。
授業の目的
独占禁止法は、あらゆる業界のほぼすべての取引に適用される法律であり、官公庁・民間企業・法曹いずれにおいても重要性が増していますので、法学部在学中に基本を理解しておくことが肝要です。司法試験論文式試験においても、多くの学生が経済法を選択しています。

本演習では、具体的事例を素材として、様々な業界における取引慣行を知り、公正取引と不公正取引の境界線について理解を深めることを目標とします。
授業の概要・計画
具体的事例を素材としながら独占禁止法について学習を進めます。独占禁止法未習(2021年度前期「経済法」講義受講中)であっても議論に参加できるよう配慮します。

【前期】
・冒頭2回程度にて、担当教員から、独占禁止法のアウトラインについて説明を行います。
・その後の事例検討においては、@独占禁止法違反の有無が議論された事案についての新聞報道記事、A当該事案等についての公正取引委員会命令書・報道発表文・判決を検討素材とします。
 命令書等に明示されなかった当事者の主張(言い分)や背景事情を新聞記事等から推察しながら、各事案における独占禁止法上の問題点・適用条文・学説を整理します。

【後期】
・参考書「ケースブック独占禁止法」掲載事例(前期において十分に検討されなかった分野を中心に選定します。)を対象として、独占禁止法上の問題点・適用条文・学説を整理します。
・独占禁止法に関する最近の話題について、関連する論文・新聞記事・研究会報告書を素材として検討します。例えば以下のテーマについて議論することを想定しています。
 - 地方銀行の経営統合(合併)の独占禁止法上の問題点
 - 電力・ガスの小売自由化後における公正な競争のあり方
 - 農協の活動をめぐる独占禁止法上の問題点
 - オンラインプラットフォームビジネス(Amazon・Google・Facebook・リクナビ等)に対する規制のあり方
 - その他、2020年夏ころまでに現れた問題
授業の進め方
報告担当者が30〜45分程度の報告を行い、その後、受講者全員及び担当教員にて質疑応答を行います。
休講が生じた場合には、補講を火曜6限に設定して2限連続で演習を行う場合があります。
教科書・参考書等
検討対象素材(判決文・命令書・新聞記事等)は、都度配布します。

参考書は以下のとおりですが、本演習開講前に購入したり読了したりすることは求めません。
・菅久修一ほか著「はじめて学ぶ独占禁止法〔第2版〕」(商事法務・2019年)
・金井貴嗣ほか編『ケースブック独占禁止法(第4版)』(弘文堂・2019年)
 
成績評価の方法・基準
成績評価は、平常点(出席状況、報告内容、議論への参加態度等)によって行います。
その他(質問・相談方法等)
本演習の内容や進め方について、質問のある場合には、電子メール kentaro.hirayama -at- law.kyushu-u.ac.jp まで、遠慮なく御連絡ください。

担当教員は、独占禁止法専門弁護士や公正取引委員会審査専門官として独占禁止法関連実務を経験したのちに本学に着任した教員です。現在も弁護士業を兼業し、専ら独占禁止法案件を扱っています。
上記経歴の詳細やインタビュー記事等は、担当教員の氏名をインターネット検索することによって閲覧することができます。

なお、サブゼミ生、オブザーバーとしての参加もお待ちしています。
 
事前/事後学修 教科書の該当箇所の読み込みと授業後の復習。各回4時間相当。