日本法制史

最終更新日:2021年9月24日

授業科目名
日本法制史
標準年次
3・4
講義題目
近代法制史学の成立
開講学期
後 期
担当教員
山口 道弘(YAMAGUCHI M.)
単位数
4単位
教  室
E112
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
History of Japanese Law
Course Overview
1. Constitutional discours and historians.
2. The formation of the academic historical reserch.
3. The dawn of law history in Japan.
4. A portrait of Nakada Kaoru.
5. Maki Kenji and his theory of feudal Japan.
履修条件
無し。
授業の目的
A 知識・理解:幕末から昭和戦前期の日本に於ける歴史学・法制史学研究の展開が、国制(実質的意味の憲法)論議への参与なしには論じ得ないことを理解すること。
C 汎用的技能:歴史的かつ政治的な種々の言説の成す対抗関係のパターンを認識し、現在の歴史に関する諸言説を批判的に読解する能力を涵養すること。
D 態度・志向性:上記内容の聴講を通じ、講義内容を取捨選択してノートを取る能力を体得すること。(レジュメの殆どは、専門用語および史料である。)
授業の概要・計画
本講義は、一般史学史と法制史学史との2部に分かれる。
 第1部(一般史学史)では、歴史学の概念、幕末維新から明治20年代半までの近代歴史学成立史(文明史、官学アカデミズム史学の成立)、南北朝正閏論争と文化史学の成立までを扱う。
 第2部(法制史学史)では、近代日本を代表する法制史学者の内、中田薫と牧健二とを取上げ、彼等が同時代に於ける一般史学の中から何を汲んで、どう発展させたのか、について論ずる。
授業の進め方
 オンライン講義形式。講師の話を聞き取り、これを適宜整理してノートに取ることが求められる。講義URLはmoodleに記載する。
 本年度のスライド、板書は、全てレジュメに書き込んだ。
レジュメはMoodleを通じて配布する。
 下欄に記した参考図書の内、Aの1〜3は、図書館サイトからダウンロードできるので、手許に置いておくと良い。
教科書・参考書等
教科書:無し。
参考書:
A
1.  山口道弘「三上参次と官学アカデミズム史学の成立」法政研究第86巻第2号(令2)
2.  山口道弘「南北朝正閏論争と官学アカデミズム史学の文化史的展開(1)」法制研究第87巻第4号(令3)
3.  山口道弘「南北朝正閏論争と官学アカデミズム史学の文化史的展開(2・完)」法制研究第88巻第1号(令3)
4.  山口道弘「私有と自主立法権(Autonomie)――法制史家中田薫の学問形成」佐藤健太郎ほか編・公正から問う近代日本史(吉田書店、平31)

B
1.  西山良平=勝山清次編著・日本の歴史 古代・中世編(ミネルヴァ書房、令3)
2.  藤井讓治=伊藤之雄編著・日本の歴史 近世・近代編(ミネルヴァ書房、平22)
3.  佐藤信編・大学の日本史1 古代(山川出版社、平28)
4.  五味文彦編・大学の日本史2 中世(山川出版社、平28)
5.  杉森哲也編・大学の日本史3 近世(山川出版社、平28)
6.  小風秀雅編・大学の日本史4 近代(山川出版社、平28)
7.  五味文彦=鳥海靖・新もういちど読む山川日本史(山川出版社、平29)
8.  鳥海靖・もういちど読む山川日本近代史(山川出版社、平25)



成績評価の方法・基準
 期末試験により、授業の目的である「知識・理解」及び「汎用的技能」の観点から評価する。
 具体的には、講義で紹介した近代日本史学史及び法制史学史について、基礎的知識の修得如何、関連する史料の読解能力如何を見る。
 成績評価に於ける救済措置は存在しない。
その他(質問・相談方法等)
授業に関する質問は、授業の後に受け付ける。
事前/事後学修 各回4時間相当
 予習:上掲参考図書A1〜3を、講義の進行に応じて読んでくること(2時間)
 復習:受講ノートをレジュメと付き合わせて、講義内容を確認すること(2時間)