法情報学

最終更新日:2021年9月13日

授業科目名
法情報学
標準年次
3・4
講義題目
データ・AIと法
開講学期
後 期
担当教員
成原 慧(NARIHARA S.)
単位数
2単位
教  室
E109
科目区分
展開科目
使用言語
Japanese
科目コード
Course Title
Legal Informatics
Course Overview
This lecture deals with Legal Informatics, especially the relationship between Big Data or Artificial Intelligence (AI) and the law.
履修条件
特にないが、憲法、民法、刑法、情報法等の講義を履修済みか、並行して履修していることが望ましい。
授業の目的
法情報学は、情報学の研究成果を参照しつつ、情報という視点から、法学及び法実務のあり方を捉え直す法分野である。本講義では、特に、最近のビッグデータや人工知能(AI)の発展を踏まえ、データやAIとの関係で法学及び法実務のあり方を捉え直すことを試みる。このことにより、今後の高度情報社会において法学を学習し、法実務に携わる上で必要となるデータやAIをはじめとする情報通信技術(ICT)に関する基本的なリテラシーを修得するとともに、ビッグデータやAIをはじめとするICTの発展に対応し得るよう、法学及び法実務のあり方を批判的に捉え直し、再構成する能力を獲得することを目標とする。
授業の概要・計画
授業は講義形式で進める。各回の授業計画は以下のとおり。なお、授業の進行状況や学生の要望などに応じて、授業計画を変更する可能性がある。

1.  イントロダクション
2.  ビッグデータとAI
3.  データ・AIに関する法的問題と規範形成
4.  データ・AIと法学
5.  データ・AIと立法・政治プロセス
6.  データ・AIと行政・地方自治
7.  データ・AIと司法・法務
8.  データ・AIと契約・商取引
9.  データ・AIとプライバシー・個人情報保護
10.  データのバイアスと公平性
11.  データ・AIの透明性と説明責任
12.  データ・AIと不法行為責任・刑事責任
13.  全体のまとめ
授業の進め方
教員による解説を中心とした講義であるが、コメントシートにより学生からの質問や意見を受け付けるなど、できるだけ双方向型の授業になるよう心がけるつもりである。なお、本年度は状況によりオンラインで開講する可能性がある。
毎回、教科書及びレジュメに即して授業を進める。レジュメは事前にMoodleで配信する。できるだけ毎回の授業テーマに対応する教科書や参考書の範囲を読むなどして予習を行うとともに、授業後にレジュメやノートなどを見返して復習を行うことが望ましい。
教科書・参考書等
教科書:弥永真生=宍戸常寿(編著)『ロボット・AIと法ーロボット・AI時代の法はどうなる』(有斐閣、2018年)
参考書:
小塚壮一郎『AIの時代と法』(岩波書店、2019)
谷口 将紀=宍戸常寿『デジタル・デモクラシーがやってくる』(中央公論新社、2020)
宍戸 常寿=大屋 雄裕=小塚 荘一郎=佐藤 一郎『AIと社会と法』(有斐閣、2020)
宇佐美誠(編著)『AIで変わる法と社会:近未来を深く考えるために』(岩波書店、2000年)
太田勝造(編)『AI時代の法学入門』(弘文堂、2020)
成績評価の方法・基準
原則として期末試験に基づいて評価を行うが、必要に応じて、平常点(コメントシート、発言、課題等)を加味して評価を行うことがある。期末試験では、基本的な知識の理解を確認する問題とともに、具体的な事例に即して問題解決能力や批判的思考力を試す問題を出題する。
その他(質問・相談方法等)
質問・相談は基本的にメールで受け付ける。詳しくは初回授業時に説明する。
担当教員のメールアドレスは、narihara[アットマーク]law.kyushu-u.ac.jp
事前/事後学修 毎回4時間相当。