Course Title |
Public Administration |
Course Overview |
Lecture on Public Administration of Central and Local Government. |
履修条件 |
現時点での学力等は問いませんが、「できるだけ毎回出席し、真剣に学ぶ」という真摯な姿勢を持っている方に履修してほしいと思っています。 |
授業の目的 |
次々と噴出する公共的課題を解決していくためには、情報・財源・権限・人材・技術といったさまざまな資源を組み合わせながら、社会制御を行わなければなりません。そうした社会制御のメカニズムを具現化したものが「行政システム」です。 本講義では、「法と行政」「政治と行政」「管理(組織)と行政」という三つの概念連関を意識しながら、「政治と行政」「国と地方」「政府と民間」という三つの視角から行政システムを考察していきます。 本講義の目的は、@行政システムを体系的に理解する上で不可欠な各種「基礎概念」を把握すること、A行政システムを深く考察していく上で必要な「物の見方」を獲得すること、B真摯に勉学に打ち込むという態度を身につけることの三つです。 |
授業の概要・計画 |
<授業計画> 1.講義を始めるに当たって〜行政学とはいかなる学問か 2.行政の展開と守備範囲の拡大・見直し 3.官僚制論 4.法治行政の原理とその限界 5.政治と行政の関係 6.議院内閣制と内閣機能の強化 7.中央省庁再編・セクショナリズム・調整@ 8.中央省庁再編・セクショナリズム・調整A 9.公務員制度@〜総論&採用・昇進 10.公務員制度A〜退職・再就職 11. 公務員制度B〜政治任用 12. 公務員制度C〜公務員制度改革 13.政策ネットワーク 14. NPO@〜NPOとは何か 15.NPOA〜NPOと行政の協働 16. 組織理論の展開 17.行政組織の動態@〜行政組織と実質的意思決定 18.行政組織の動態A〜予算編成の過程と手続き 19.地方自治@〜地方自治総論@ 20.地方自治A〜地方自治総論A 21.地方自治B〜地方分権改革@ 22.地方自治C〜地方分権改革A 23. 地方自治C〜地方分権改革B 24. 政策過程と政策作成 25.政策実施とストリートレベルの官僚制 26.NPMとガバナンス 27. 政策評価と行政統制・行政責任 |
授業の進め方 |
授業形態(対面/遠隔/併用)については、今後の状況や全学・学部の方針を踏まえて追って決めます。
いずれにせよ、授業担当教員による解説を主とした形態です。 豊富な情報量を比較的早口で説明する関係で、レジュメはかなり詳しいです。(これは障害のある方への合理的配慮の一環という意味も含んでいます。) できるだけ分かりやすく説明するつもりですが、大人数を相手にするため、どうしても一方的な授業にならざるを得ません。 そこで、2〜3回に1度、質問および感想を記入できる出席カードを配布します。 そこで記された質問に対しては、その次の回で応答することで、的確な理解をうながします。 それでも、よく分からない部分があったら、授業終了後、気軽に質問しにきてください。 |
教科書・参考書等 |
講義内容をすべて網羅したテキストは存在しません。 そのため毎回の授業で、個別に関係文献について提示します。
なお、全般的な参考文献としては、以下のものがお勧めです。 ・西尾勝『行政学(新版)』有斐閣、2001年。 ・真渕勝『行政学(新版)』有斐閣、2020年。 ・曽我謙吾『行政学』有斐閣、2013年。 ・伊藤正次=出雲明子= 手塚洋輔『はじめて学ぶ行政学』有斐閣、2016年。
また、拙著『みんなが幸せになるための公務員の働き方』学芸出版社、2014年には、この授業の中で伝えるさまざまな思考方法やその具体例が載っていますので、ご一読を強くお勧めします。 |
成績評価の方法・基準 |
「試験」(=穴埋め問題30点+記述問題70点)+「出席」(加点のみ)で、評価を行います。 *穴埋め問題は、授業中にキーワードとして強調します。 *記述問題については、出さない部分は明示します。逆に、特にそうした断りがない場合、出る可能性があるので注意してください。
上記のうち、「試験」は、本講義の目的である@行政システムを体系的に理解する上で不可欠な各種「基礎概念」を把握すること、A行政システムを深く考察していく上で必要な「物の見方」を獲得することに対応しています。 また、上記のうち、「出席」は、本講義の目的であるB真摯に勉学に打ち込むという態度を身につけることに対応しています。 |
その他(質問・相談方法等) |
授業後の復習。各回4時間相当。 |
事前/事後学修 |
@単位を確実にとりたい方は、授業にきちんと出席することをおすすめします。
Aたまに、「この単位を落とすと卒業できないのでどうにかお願いします」という要望が出てきますが、いかなる事情であっても、「不可」を「可」に変更することはしません。(不公平が生じますし、真面目に勉強した方々に申し訳ないので。) その点は予めご了承ください。 |