ホーム >  学府生 >  新規ページ

国際公法研究第二(特講流用)

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
国際公法研究第二(特講流用)
履修コース
研・専
講義題目
国際公法
授業区分
後期
担当教員
飯村 友紀
単位数
2単位
教 室
科目区分
修士・博士課程
履修条件
授業の目的
 北朝鮮の経済政策の変遷を辿りつつ、そこに内在される特有のロジックの構造を明らかにし、現実とロジックの相互作用という観点を盛り込むことで、北朝鮮経済に対する理解を深める一助とする。北朝鮮についての知識の深化はもとより重要であるが、本集中講義の眼目は、北朝鮮経済を題材としつつ、そこから一定の像を浮かび上がらせようと試みる点にあり、また、そこに至る過程で必要となる能力、すなわち参加者がそれぞれの研究対象に相対する上でも役立つような情報処理能力(リテラシー)の涵養を重視したいと考える。
授業の概要・授業計画
第1日
・ガイダンスおよび諸事項の調整:概要の説明、参加者の発表テーマ設定など
・北朝鮮経済政策史に関する講義:建国以降の長期経済計画(2・3・5・7・6・7・7ヵ年の各計画)を便宜上の時期区分として用いつつ、折々の内政・社会・外交の状況も参照しながら北朝鮮の経済政策の流れを把握する。
第2日
・「社会主義経済システム」維持の試みとしての北朝鮮経済政策:講師の関心事である農業政策・経済政策における党組織・産業連関の観点から、ケーススタディを集積する形で北朝鮮経済政策を通時的に論じていく。この部分は、さしずめ前日に概括した内容にいかに分け入り、その中にいかなる道筋を見出そうとするのかにまつわる試論という位置付けになろう。
第3日
・最近の北朝鮮経済:前日までの議論を念頭に置いた上で近年の北朝鮮経済の動向を分析することで、「連続性」と「変化」をより明瞭に浮かび上がらせる。
・発表および討論:参加者各人がそれぞれの研究課題について概要・方法論・特徴等を発表し、参加者全員による討論を行う。本講義のテーマの一つである「情報処理能力」を自身の研究課題との関連の中で考えるための機会とすることがねらいである。
授業の進め方
資料(レジュメ類)を適宜配布しつつ、講義形式で進める。定期的に質疑応答の時間を設け、参加者の理解度を確認することとしたい。また、上記の通り参加者には講義期間中(最終日午後の時間帯を充てる予定)に発表を求める。テーマとしては各人が現在取り組んでいる研究課題(修士論文・博士論文など)を念頭に置くが、必ずしも本講義で取り上げる内容と関連している必要はない。具体的な発表テーマ、発表順序などは集中講義初日に調整する。
教科書及び参考図書等
特にテキストは定めないが、講義の理解を円滑にするための参考文献として以下を挙げておく。

・小此木政夫編『北朝鮮ハンドブック』講談社、1997年
・徐大粛『金日成―その思想と支配体制』御茶の水書房、1992年
・徐大粛『金日成と金正日―革命神話と主体思想』岩波書店、1996年
・鈴木昌之『北朝鮮―社会主義と伝統の共鳴―』東京大学出版会、1992年
・木村光彦『北朝鮮の経済―起源・形成・崩壊』創文社、1999年
・梁文秀『北朝鮮経済論―経済低迷のメカニズム―』信山社、2000年
成績評価の方法・基準
・講義内容に対する理解(35%):
講義内容をふまえて議論に参加できているか。
・論理的思考力(35%):
各様の好事家的関心をいったん相対化し、対象の論理を咀嚼しつつ考察できているか。
・報告の独創性(30%):
各人の研究課題を独自の「切り口」で取り扱えているか。反復になるが、報告に際しては本講義のテーマとの関連性は問わない。
その他(質問・相談方法等)
法学府生用ページ