Course Title |
Contemporary Legal Theory, Advanced Lecture U |
Course Overview |
Contemporary trends in Social/Legal Theory. Reading English/Japanese text and working out its implications for the modern legal system. |
履修条件 |
特にありません。
ただし、講義題目にあるとおり、実定法解釈学以外の学際的な方法論に依拠する文献を読んでいくことになりますので、これらの領域にかんする基本的な知識をある程度は備えていることが望まれます。 なお、個別的質問に応答する場合を除いて、いわゆる「入門的解説」を逐一行うことはいたしませんので、この点についてはご留意下さい。理解に資する参考文献等は、その都度、必要に応じて指示します。 |
授業の目的 |
いわゆる「法の境界問題」について、参加者各位の問題関心に沿う形で検討していきたいと考えています。法学的論点・分析スキーム・固有の論証形式がもつ射程と可能性について、法学各分野でのこれまでの議論状況をふまえつつ、新たな切り口を発見していくこと、を目指します。そうした意味で、本授業は授業と言うより共同研究会に近いものとお考えいただければ宜しいでしょう。
修士過程は、ご自身のテーマを学術的に掘り下げていくための基盤を培う期間となります。そのためには、専門特化したテクストと切り結ぶための知的基礎体力が求められるのは当然ですが、同時に、ご自身の研究の立ち位置を学際的な視野に立って反省してみる(各専攻固有の思考モードを一度は相対化してみる)ことも大切です。本演習は、専攻を超えた院生たちが、自由闊達な議論をするための空間として設定されていますので、幅広い視野に立った物の見方をトレーニングする場として活用していただければと思います。 |
授業の概要・計画 |
授業テーマに関連する邦文/英文の文献講読を基本とします。
昨年度は、受講者の要望に応える形で、「時ならぬマルクス」ではありませんが、いまの時点を意識しつつ、あらためてマルクスの翻訳テクストをいくつかと、関連文献として岩井克人の『貨幣論』を読む、という流れになりました。その効用は、知っているつもりのものを実は正確に理解してはいなかったこと、及び新たな歴史的コンテクストの下での読み直しには常に新たな発見があること、の発見でした(以前、本演習でアダム・スミス『道徳感情論』を取りあげた際にも、同様の発見がありました)。
テクスト選択に当たっては、「古典」とされるもの/「最先端」とされるもの、いずれでもかまいません。ご自身の研究テーマとの関係を意識しつつも、他専攻の院生さんと議論する機会として、有効に活用していただければと思います。
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授業の進め方 |
参加者による合議の上、適宜、講読テクストを選定し、輪番で読み進めていく「読書会形式の演習授業」です。 研究会方式の報告/質疑応答/自由討議が基本ですが、参加者各位はその都度、ご自身の研究テーマに引きつけた議論を展開していただいて構いません(むしろそれを歓迎します)。 また、不定期に、ご自身の論文構想発表の場として活用していただいても構いませんので、希望者は必要に応じてお申し出ください。 |
教科書・参考書等 |
参加者の合議により決定します。 ご自分で講読/報告したい候補文献(著書/論文)をあらかじめお考えいただき、自己申告方式で読み進めていきます。 目下のところ参加予定者の一部から、ジョセフ・ヒース『ルールに従う』(2008=2013、Oxford University Press=NTT出版)はどうか、という意見が出ていますが、特にこだわりません。学期当初に参加者の合議によって決定したいと思いますので、候補を準備しておいていただけると助かります。 |
成績評価の方法・基準 |
平素の成績(報告頻度と密度)によります。 |
その他(質問・相談方法等) |
適宜応じます。 |