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教育内容・方法

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シラバス

科目名
  • 授業科目名公法訴訟実務
  • 授業科目名(英語)Legal Practice for Public Law
  • 標準学年2・3年次
  • 必修・選択の区別選択
  • 単位数2単位
教員名 石渡 一史 ( ISHIWATARI Kazuchika )
高木 佳世子 ( TAKAKI Kayoko )
田中 孝男 ( TANAKA Takao )
富永 剛 ( TOMINAGA Tsuyoshi )
名和田 茂生 ( NAWATA Shigeo )
松本 佳郎 ( MATSUMOTO Yoshiro )
武藤 糾明 ( MUTO Tadaaki )
矢口 耕太郎 ( YAGUCHI Kotaro )
時限 木 , Ⅵ ( 18:30 - 20:00 )
授業の目的 本科目は、司法試験において基本的試験科目である公法(とりわけ行政法)について、その訴訟実務の概要を学び、応用可能な能力を修得することを目的とする。訴訟実務に多彩な経験を有する弁護士が講義・演習を担当することによって、今後、多数発生することが予想される公法系訴訟(とりわけ行政争訟)について、訴訟(行政不服審査も含む)実務のAからZまでを、実務体験に基づいて講義し、あるいは演習によって学習する。司法がその本来の目的である社会的正義を実現するには、法が現実の社会においてどのように機能しているか、法を運用する国民・住民・事業者がどのような法的行動意識を持っているかについても知らなければならない。こうした行動意識にも配慮しながら、弁護士は、単なる訴訟技術や弁論技術のみならず、幅広い観点から、事件・問題の背後にある事情などをくみ取っていく必要もある。行政事件の各種訴訟には一般の民事訴訟と共通の部分も少なくないが、この講義では公法系訴訟ならではの特殊な部分について、これまで学んできた公法科目の知識をより実践的に深める。おそらく法曹になってから非常に貴重なものとなる。なお、本科目は、福岡県内において第一線で活躍する弁護士によるオムニバス方式の講義である。講師によって、ときに訴訟技術・弁論技術などにおいて異なった対応を示唆されることもあろう。ケース・バイ・ケースで対応が異なることもある生の訴訟の扱いを学ぶことも得難い体験であろう。また、多彩な講師陣と接触できる貴重な機会であることも留意されたい。場合によっては、就職先を考える場合の一素材になるかもしれない。
履修条件 法律基本科目を履修していること。
到達目標 カリキュラムマップ、到達目標科目対応表及び学修ロードマップを参照のこと。
授業の概要 この講義は、一種の演習的な位置付けもあり、公法の各科目との連動が予想されている。そのため、1年次、2年次の教育内容を考慮して、公法関係の訴訟の実務に関連した事例・判例演習的なものとする。第一線で活躍中の弁護士が非常勤講師として1回~3回を担当し、オリエンテーションや最後のまとめなどを含めて、田中が世話役を務める。可能な限り、事例・判例に即して事前課題を提示し、受講者は準備をしてくることになる。なお、憲法条文の解釈などが問われるいわゆる憲法訴訟事件も、この科目の中で扱うことがある。 各講師は、事例・判例研究という形をとりながらも、常に、市民や職業法曹が法現象にどのように対処すべきかを、ともに考えていくことを方針としている。講義期間中は、事前か事後に「書く」訓練を行うことが重要であると考えているため、毎回何かまとまりのある文章を書くことによって、短時間でまとまった文章を作成する能力も身につけることができるように配慮したい。以下の授業計画に挙げるテーマ・判例は暫定的であり、実際には新判例の登場などを考慮して変更することがある。
授業の概要(英語) This course is taught by several lawyers who are experienced in public law suits.
授業計画 第1回(田中)オリエンテーション 
第2回(富永・田中)公法・私法
第3回(富永・田中)行政処分の無効
第4回(矢口・田中)公務員人事をめぐる訴訟 
第5回(富永・田中)都市計画争訟
第6回(矢口・田中)開発許可
第7回(高木・田中)生活保護1
第8回(高木・田中)生活保護2 
第9回(武藤・田中)住基ネット訴訟 
第10回(武藤・田中)ハンセン病国賠訴訟 
第11回(松本・田中)指名競争入札
第12回(田中)住民監査請求・住民訴訟  
第13回(石渡・田中)産業廃棄物
第14回(松本・田中)逆FOIA訴訟
第15回(名和田・田中)情報公開 
授業の進め方 本科目は、原則として事前に1週間程度の準備期間を置くような日程設定により、受講生に設例、レジュメ等を配信し、講義前に短い解答(例えばA4サイズで1枚ないし2枚程度)を提出していただくことを想定している。非常勤の各弁護士は、講義をしつつ、事前課題に対する各受講生の解答などを参考にしながら、解説などを行う。
教科書及び参考図書等 本講義に関して全般に通用する特定の教科書はない。各回ごとに、事前ファイルにより指定素材について送信する。
試験・成績評価等 各回の事前課題に対する小レポート(7割程度)、各回での発言などに基づく平常点(3割程度)。
基礎知識の修得だけでなく、それを前提に課題に対する多面的な分析・検討・考察を踏まえて自己の見解を明確に表現する能力を評価するため、レポートを成績評価の中心に据え、筆記試験によらないものとする。
事前学習 「授業の進め方」を少し具体的に説明すると、受講者には各回の2回程度前に当該回の課題を提示し、1週間後の授業回に解答を提出していただく。提出された解答は、各担当回の弁護士に事前に送付する。
課題レポート等 多くの回で事前に提示される課題に積極的に解答をまとめ、弁護士の各講師からその解答にコメントをいただくことそのこと自体が、法曹実務に資することとなろう。
オフィスアワー 各弁護士(非常勤講師)への質問はZOOMの各回に行ってほしいと思いますが、別途田中にまでメールで質問し、各弁護士の先生に回答してもらうこと(授業のときに解説又は後日TKCに掲載)もできます。授業運営全般については、田中までメールでお問い合わせください。必要に応じZOOMで対応いたします。
その他 弁護士の各先生の業務の都合により、講師・授業内容が変更となることがある。
また、この授業は非常勤講師ごとにZOOM又は対面(ハイブリッド)の方式によって行う。ZOOMによるか対面によるか、また、ズームのミーティングID等は、いずれもTKCに掲載する。