シラバス
科目名 |
|
---|---|
教員名 | 和智大助 ( WACHI Daisuke ) |
時限 | 木 , V ( 16:40~18:10 ) |
授業の目的 | 高齢者や障がい者の介護・福祉サービスの利用は、かつては措置制度がとられていたが、現在では介護・福祉サービスの利用自体が契約によることになった。その他の場面でも高齢者や障がい者も契約社会の中で生活していかなければならない。このような高齢者や障がい者の権利擁護のために法律家としてどのような活動をすべきかを習得する。 |
履修条件 | 民法(総則、契約法、親族法)の基本的なところを習得していること。 |
到達目標 | 授業の目的欄または授業の概要欄において示された能力を修得すること |
授業の概要 | 高齢者や障がい者に関係する法制度等について、いかにして高齢者や障がい者の権利を擁護していくかという点から講義をする。なお、原則として講義形式で授業するが、双方的な要素も取り入れて進める。 |
授業の概要(英語) | This couse examines some legal systems and idea for the aged and the handicapped. |
授業計画 |
第1講 高齢者・障がい者を取り巻く状況と社会福祉 ① 高齢者や障がい者の現在の状況 ② 高齢者の福祉 ③ 障がい者の福祉 ④ 高齢者・障がい者に対する考え方の変化 ⑤ 社会福祉基礎構造改革の内容と問題点 第2講 意思決定支援、合理的配慮 ① 意思決定支援 ② 障害者差別解消法 第3講 成年後見制度(法定後見①) ① 成年後見・保佐・補助の概要 ② 成年後見制度利用の適否 第4講 成年後見制度(法定後見②) ① 成年後見人等の職務、実際上の問題点等 ② 後見制度支援信託 第5講 成年後見制度(任意後見) ① 任意後見制度概要 ② 任意後見契約の実際 第6講 成年後見人等の権限の限界 ① 医療同意の理論的可否と実際の対応 ② 死後事務 第7講 成年後見制度以外の高齢者・障がい者のために利用できる諸制度 ① 日常生活自立支援事業 ② 信託 第8講 介護保険法、障害者総合支援法 ① 介護保険法の概要 ② 障害者総合支援法の概要 第9講 高齢者・障がい者に関わる専門職、施設等 ① 社会福祉士等各種専門職の概要 ② 高齢者のための諸施設の概要 ③ 障がい者のための諸施設の概要 第10講 介護・福祉サービスと個人情報保護 ① 介護・福祉サービスと個人情報保護法 ② 個人情報保護と介護福祉サービスにおける情報共有 第11講 高齢者・障がい者の虐待問題 ① 高齢者虐待防止法の概要 ② 障害者虐待防止法の概要 第12講 高齢者・障がい者の消費者被害 ① 高齢者・障がい者の消費者被害の特徴 ② 高齢者・障がい者の消費者被害の救済方法 第13講 高齢者・障がい者とサービス事業者(契約関係) ① 介護・福祉サービスの契約 ② 契約締結能力、代理等の実際と問題点 第14講 高齢者・障がい者とサービス事業者(介護事故等) ① リスクマネジメント ② 介護事故の検討(判例検討) 第15講 サービス評価制度・苦情解決制度 ① 福祉サービス評価制度の意義及びその内容 ② 苦情解決制度の意義及びその内容 |
授業の進め方 | 講義は毎回具体的事例を想定して行い、できる限り学生の発言を求める形で進める。 |
教科書及び参考図書等 |
教科書等は特に指定しない。 各回において、事前に講義内容のレジュメを配布する。 |
試験・成績評価等 |
本講で対象とすべき分野は,成年後見等後見制度を中心とするものではあるが、その他にも高齢者や障がい者が法的弱者の立場にあることから様々な法制度にわたり、そのため、使用する法律も後見登記法の他、高齢者や障がい者の虐待防止法、個人情報保護法など学生が一般的に使用している六法には掲載されていない法律が関係する。このため、これらの法律を参照できない筆記試験でこれらを網羅して考査することは困難である。そのため,試験に代えてレポート提出を実施する。 その上で期末のレポートと講義の出席時の発言回数、発言内容等の平常点による。レポート結果を7割、平常点を3割の割合で勘案して成績評価をする。 レポートは12月中旬に課題を示す。(詳細は12月に入って明示する。)なお正当な理由のない欠席が4回を超えるときは、レポート提出を認めない。 レポートについては、基本的な知識の修得度、出題趣旨に添った課題対応能力(ないし具体的事例への適応能力)などを評価する。 受講態度や質疑応答での対応の状況について、平常点で評価する。 |
事前学習 | 各回のレジュメを1週間程度前に配布するので、目を通しておくこと。 |
課題レポート等 | 課題レポートについては、基本的な知識の修得度、出題趣旨に添った課題対応能力(ないし具体的事例への適応能力)などを評価する。受講態度や質疑応答での対応の状況について、平常点で評価する。 |
オフィスアワー | 授業終了時に、質問を受け付ける。 |
その他 |