履修条件 |
特にない。 現時点での知識の多寡は全く問わない。しかし、後述の通り、普段の自主的な学修状況を成績評価の対象とするので、積極的に演習に参加し、自主的に勉強する(強い)意欲は不可欠である。 なお、この授業は、あくまで「法学部の2年生前期の段階で必要な習慣」を身に付けてもらうことを主眼とする(その意味で「刑事法」の問題をとりあげるというのは手段にすぎない)ので、注意すること。 |
授業の目的 |
この授業では、刑事法(刑法、刑事訴訟法、刑事政策)に関する最低限の知識の習得を目的とする。しかし、その最大の目的は、刑事法の問題を素材にしながら、2年前期という比較的時間のある時期に自分で学修する習慣を身に付けてもらうことにある。 受講者の多くは2年生のはずであるから、すでに入学後1年が経過していることになるが、これまでの1年間をどのように過ごしたにせよ、そしてこれからの3年間をどのように過ごすにせよ、2年前期(まで)に自分で学修する習慣を身に付けているかどうかは、今後の生活を大きく左右することになる。 |
授業の概要・計画 |
刑事法諸分野(刑法、刑事訴訟法、刑事政策)の重要問題を幾つか取り上げ、できるだけこの3つの分野の重なり・絡み合いが理解できるようになる形で、検討を行う。 具体的には、死刑の選択基準、責任能力と心神喪失者等医療観察制度、自動車運転と過失、性犯罪とGPS監視、量刑と犯罪被害者の手続参加などを考えている。 |
授業の進め方 |
報告担当者に30分程度報告してもらった後、議論を行う。 報告担当であるか否かにかかわらず、授業にあたっては、必ず予習と復習をしてもらい、その痕跡となる証拠物を定期的に提出してもらうことにする。 また、好きな時間に好きなだけ裁判傍聴を行ってもらった上で、自分が発見した問題を調査し、レポートにまとめて提出してもらう。 |
教科書・参考書等 |
(参考書) 村井敏邦『裁判員のための刑事法ガイド』(法律文化社、2008年) 平川宗信『刑事法の基礎』(有斐閣、2008年)
いずれも、刑法、刑事訴訟法、刑事政策が密接かつ有機的に関連していることを知るのに優れている。どちらか1冊(か両方)を春休みの間に数回繰り返し読んでおくことを強く薦める。
(その他) 自分で書店へ行き、「刑法(総論・各論)」、「刑事訴訟法」、「刑事政策」の本を手に取り、「卒業まで何度も読み返す価値がある」と判断した本をそれぞれ1冊ずつ手許に置いておくこと。すぐに判断できないようであれば、判断できそうな気になるまで書店又は図書館に通っておくこと。 |
成績評価の方法・基準 |
(1)平素の予・復習(50%) (2)報告(20%) (3)発言(20%) (4)レポート(10%)
*ゼミの予・復習に用いた資料・メモ・ノートなどはできるだけ1冊にまとめておくこと。定期的に提出を求め、それを成績評価のための資料として用いる。なお、そのためのファイリングの要領などは第1回授業の際に説明する。 |
その他(質問・相談方法等) |
無断及び正当な理由のない欠席並びに遅刻は一切認めない。また、この場合、爾後の演習への参加も一切認めない。 |
過去の授業評価アンケート |
2011年度前期 |