○コアセミナー

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
○コアセミナー
標準年次
1
講義題目
日本政治の現在―「政治主導」と官僚の役割を考える
開講学期
前 期
担当教員
嶋田 暁文
単位数
2単位
教  室
307
科目区分
基幹教育科目
履修条件
@毎回真面目に出席すること、Aレジュメ作成などに手を抜かないことが受講条件です。
ヤル気のある方をお待ちしています。

なお、参加に際して事前に、苅谷剛彦『知的複眼思考法』(講談社(講談社プラスアルファ文庫)、2002年)を読んでおくことをオススメします。社会科学的なものの見方が身につくと同時に、頭がクリアになります。
授業の目的
コアセミナーの共通目標は、次の4つです。
(1)情報の集め方について学ぶこと
(2)情報の分析の仕方について学ぶこと
(3)議論の方法について学ぶこと
(4)自分の意見を説得的に文章にまとめる技術について学ぶこと

こうしたコアセミナーの共通目標に加え、本演習では、次の3点も重視しています。

(1)日本政治を学ぶこと
長年にわたる自民党の一党支配の何が問題だったのか。なぜそれが終焉を迎えたのか。また、その終焉に伴い、どのような制度改革が、どのような意図のもとに行われたのか。そして、そうした一連の改革は、実際にどのような結果をもたらしたのか。そして、今、日本政治はどのような課題を抱えているのか。
以上のような一連の問いを考えることが本演習の第一の目的です。

(2)官僚制(行政機構)の役割を問い直すこと
周知のとおり、民主党政権下では「政治主導」の名のもとに「脱官僚」を進めてきました。しかし、それがさまざまな問題をはらんでいたことは多くの論者が指摘する通りです。そこで、本演習では、民主党が見失っていた「官僚制(行政機構)の重要性」とその理由についても学んでいきます。

(3)多様なものの見方、社会科学的思考を身につけること
現実はただ眺めていても理解できません。
それゆえ、本演習では、それらを読み解くための、多様なものの見方、社会科学的思考を身につけていただきます。
特に、政治学において開発されてきた、さまざまな概念装置を学んでいただきたいと思っています。
授業の概要・計画
1回目と2回目はオリエンテーションです。
1回目は、私の方から演習の趣旨説明を行った後、自己紹介(本演習を選択した理由も含む)、報告の分担決めをしてもらいます。

2回目は、報告準備のための参考文献の調べ方、ヒアリングの仕方、レジュメの書き方、プレゼンテーションのやり方などについてのガイダンスを行います。

3回目以降は、報告担当者にレジュメ報告してもらい、それを受けてみんなで議論をします。

学期末に8000字以上のレポートを提出してもらいます。
授業の進め方
3回目以降のゼミでは、指定図書を順次輪読します。

毎回、報告者が報告を行います。
これを受けて、討論者2名が質問や問題提起を行います。
以降は、皆さんで自由にディスカッションしてもらいます。
全体を取り仕切るのが司会者の役割です。

ゼミ員は、報告者、討論者、司会をそれぞれ必ず一度は経験することになります。
教科書・参考書等
以下の文献を輪読します。
・苅部直・宇野重規・中本義彦『政治学をつかむ』有斐閣、2011年。
・飯尾潤『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ』中公新書、2007年。
・野口雅弘『官僚制批判の論理と心理 - デモクラシーの友と敵』中公新書、2011年。
成績評価の方法・基準
平素のゼミにおける状況(無断欠席した場合、以降のゼミ出席は認めず、単位認定もしません)+レポートで評価します。
その他(質問・相談方法等)
なお、メールにて質問や相談を受け付けます。
「a_shimada」のあとに「@law.kyushu-u.ac.jp」をくっつければ私のメールアドレスになります。
お気軽にどうぞ。
過去の授業評価アンケート 2011年度前期