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履修条件 |
とくにありません。
しかし、刑法、刑事訴訟法、刑事政策を履修しておくことを強くお薦めします。 |
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授業の目的 |
この授業の目的は、少年非行非行やそれへの法的・社会的対応に関係する問題をできるだけ多角的にとらえることができる能力を獲得することにあります。より具体的な到達目標は、次の通りです。
（1）少年非行現象をめぐる科学的な（エビデンスのある）犯罪学知見の理解
（2）少年司法制度の法的な仕組みに関する体系的理解
（3）少年司法制度をめぐる国際人権法の理解
（4）少年司法制度の歴史の理解
この授業は、講義形式で行うことを基本とします。しかし、上記の授業目的・到達目標の達成を図るために、できるだけ双方向性をもてるように工夫したいと考えています。
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授業の概要・計画 |
（授業の概要）
少年司法制度の全体像を確かめながら、個別問題について可能な限り体系的に検討を加えていきます。
個別問題の検討にあたっては、法・制度体系上の位置づけ、問題の歴史的位相、国際（人権）法上・比較法上の位置づけを明らかにしつつ、犯罪学上の知見を組み込む形で、政策論上・解釈論上の解決可能性を検討していきます。
（授業計画）
現時点での計画は次の通りです。
第1講 ガイダンス・少年司法制度の概観
第2講 「改正」少年法の概観
第3講 少年司法制度の理念と機能
第4講 国際条約と国連準則
第5講 少年保護のディメンション
第6講 少年非行と少年保護の現況
第7講 少年司法制度における「保護」の基礎
第8講 補導と環境浄化
第9講 少年事件の捜査と調査
第10講 事件の送致
第11講 調査
第12講 観護措置
第13講 試験観察
第14講 処遇の種類とその内容
第15講 処遇の選択
第16講 審判手続
第17講 修正された審判手続
第18講 適正な事実の認定
第19講 一事不再理
第20講 少年に対する刑事処分と刑事手続
第21講 検察官送致と再移送
第22講 不服の申立て
第23講 付添人の役割と機能
第24講 犯罪報道と少年保護
第25講 犯罪被害者と少年保護 |
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授業の進め方 |
講義形式によりますが、可能な限り双方向性をもつ授業にします。参加者にはしつこく質問を行い、回答を求めていきます。
自分なりに積極的に授業に「参加」してもらいたいと考えています。 |
| 教科書・参考書等 |
テキストは、各自、書店で実際に手に取り、気に入ったものを使ってください。ただし、学術的な検討に耐えるには、「参照文献が掲げられており、かつ体系的な記述があるもの」がよいでしょう。下掲のテキスト（1）は、その意味で、購入しても損することがない定評のある教科書です。
テキスト（2）はやや古くなりましたが、元家庭裁判所調査官の手による新書です。授業開始前に一読頂ければ、少年法の仕組みがよくつかめるのではないかと思います。
なお、講義担当者は、「少年法の基礎」と題する小文を「法学セミナー」687号（2012年）から連載しています（講義時もなお連載中のはずです）。これを読んだ上で授業に参加して頂ければ、講義担当者のどこを批判すべきか、理解の助けになるのではないかと思います。是非、ご批判頂ければ幸いです。
【テキスト】
（1）『少年法入門 第5版』、澤登俊雄、有斐閣、ISBN：978-4641183971、各自で購入のこと
（2）『少年事件に取り組む』、藤原正範、岩波書店、ISBN：978-4004309956、各自で購入のこと
【参考文献】
『コンメンタール少年法』、守屋克彦＝斉藤豊治編、現代人文社、ISBN：978-4877985387、各自で購入のこと
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| 成績評価の方法・基準 |
試験または／およびレボートによります。
成績評価は、上記到達目標を達成できているか否かを判断して行います。繰り返しになりますが、下掲の事項に関して理解できているか否かが、成績評価の基準になります。
（1）少年非行現象をめぐる科学的な（エビデンスのある）犯罪学知見の理解
（2）少年司法制度の法的な仕組みに関する体系的理解
（3）少年司法制度をめぐる国際人権法の理解
（4）少年司法制度の歴史の理解
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| その他（質問・相談方法等） |
質問はいつでも受け付けます。
講義には、是非積極的に参加して下さい。
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| 過去の授業評価アンケート |
2012年度後期 |