政治動態分析T・基礎(政治史)

最終更新日:2017年8月21日

授業科目名
政治動態分析T・基礎(政治史)
標準年次
2
講義題目
西洋近現代政治史
開講学期
後 期
担当教員
熊野 直樹
単位数
4単位
教  室
大講
科目区分
基盤科目
履修条件
 高校の世界史A及びB、日本史のAの教科書を、とりわけ近代史以降を中心に、必ず最低一度は通読しておいてください。
授業の目的
 本授業の目的は、以下の3点に集約されます。
1.法学部生として最低限必要な近現代史の基礎的な史実を紹介する。
2.西洋近現代史の流れを大まかに紹介し、把握させる。
3.社会科学、とりわけ政治史の理論や分析概念並びに歴史観を幅広く紹介し、理解させる。
 以上を通じて、政治史に関する「A知識・理解」及び「B専門的能力」を涵養するとともに、「C汎用的技能」を高めることを到達目標とする(ディプロマポリシー)。
授業の概要・計画
 本授業は、西洋の近現代政治史を中心に概観していきます。
 授業全体としては、グランドセオリーから見た西洋近現代政治史をマクロに概観していきます。そこでは、グランドセオリーとしての「世界システム」論を中心に、「国家社会主義」論やファシズム論を援用しながら、主にドイツを中心とした近現代政治史を概観していきます。とりわけ今年が第二次世界大戦終結70周年でもあることから、第二次世界大戦に至る過程を中心に検討していく予定です。また、世界大恐慌の勃発の原因やナチ党の台頭についても触れる予定です。
 現段階では、以下の計画に基づいて授業を予定しています。

 プロローグ(第1回〜第3回)
 第1章 グランドセオリーとしての「世界システム」論(第4回〜第8回)
 第2章 ドイツ帝国の「世界強国への道」と第一次世界大戦(第9回〜第16回)
 第3章 ナチ党の台頭と第二次世界大戦(第17回〜第25回)
 エピローグ(第26回)

授業の進め方
 講義形式となります。
 板書を中心に授業を進めていきます。
 予習として、履修の条件で挙げた高校の歴史教科書の近現代史部分をあらかじめ読んでおいてください。
 復習は、講義ノートや教科書を読み直すともに、適宜、参考文献を紹介しますので、それを読んでください。
教科書・参考書等
【教科書・課題図書】
 熊野直樹・柴尾憲一・山田良介・中島琢磨・北村厚・金哲『政治史への問い/政治史からの問い』法律文化社、2009年。
【参考書】
 熊野直樹・星乃治彦編『社会主義の世紀』法律文化社、2004年。
 田村栄子・星乃治彦編『ヴァイマル共和国の光芒』昭和堂、2007年。
 ジェフリー・ハーフ著、星乃治彦・臼杵陽・熊野直樹・北村厚・今井宏昌訳『ナチのプロパガンダとアラブ世界』岩波書店、2013年。
 山口二郎・想田和弘・熊野直樹他『「開戦前夜」のファシズムに抗して』かもがわ出版、2015年。
成績評価の方法・基準
 レポート(30点)と定期試験(70点)との総合によって評価します。
 冬休みに課題レポートを出します。詳細については授業中にお知らせします。レポートでは、教科書(前掲)の書評を行ってもらいます(後述)。読解力とともに、批評力並びに論文作成能力の涵養のために書評論文を課します。なお、レポート提出をもって、定期試験の受験資格を付与しますので、くれぐれも注意してください。その際、いかなる理由があっても、レポートの締切の延長は認めません。
 定期試験では、授業の到達目標の達成度を測るために、筆記試験を行います。その際、論理的に文章を書けるかどうかを測るために小論文を書いてもらいます。
 なお、成績評価に関して、本授業では、いかなる理由があっても、救済措置は行いません。卒業年次の学生は、とりわけ注意しておいてください。

【冬休み課題】
熊野直樹・柴尾健一・山田良介・中島琢磨・北村厚・金哲『政治史への問い/政治史からの問い』法律文化社、2009年の書評。
締切日:2016年1月6日(水)17時(厳守)
提出先:学生第三係
分量:2000字程度(1800以上2200字以内:A4用紙1〜2枚)
その他(質問・相談方法等)
 学習相談については、オフィスアワーに行うほか、質問には適宜応じます。
 レポートに関して、他人のレポートを書き写したり、他人に書き写させた場合は、両方とも不正行使とみなし、授業の登録を取り消します。
過去の授業評価アンケート 2014年度後期