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法科大学院の概要

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養成する法律実務家像

九州大学法科大学院では、人間に対する温かい眼差しをもち、自律した総合的判断を行い、社会正義を実現できる能力を身につけた法律実務家の養成を行いたいと考えています。
 具体的には、①高度化・複雑化・グローバル化の進む現代社会で活躍し、また日本社会の法化に寄与しうること、②市井の人々に温かい人間性に根ざした活動を行うこと、すなわち裁判官の視点だけでなく紛争当事者の視点に立った複眼的な法的思考力を有し、裁判所の内外で「社会生活上の医師」として、かけがえのない人生を生きる人々のために働き活躍することができること、③いかなる場面での要請にも応え、自律した総合的判断を行うことができる法律実務家の養成です。

このような法律実務家養成のため、九州大学法科大学院では、次のような能力の涵養に努めています。

創造的思考による問題発見・解決能力

法律家が直面する諸問題は、既存の理論的・経験的な知識によって理解・分析が可能となるとは限らず、これからの法律家は、新しい視点から創造的に問題を捉え、解決する姿勢と能力を必要とする。

人間に対する深い洞察能力と倫理性

法律問題は、人間的営為の中で生起するものであり、当事者をはじめとする関係者が十分に納得する結論を得るためには、それぞれの立場に立った問題の把握とその理解が不可欠である。現代社会の人間関係は高度に複雑化しており、人間に対する深い洞察力、正義に対する鋭い感性、及び関係者から信頼を得るための倫理性を必要とする。

広い視野に立った総合的分析能力

高度に発展しグローバル化した現代社会において、法律家が直面する諸問題は、広域的かつ複合的な背景を持つ。それぞれの問題を構成する諸ファクターについて、広い視野で総合的かつ慎重に分析・判断する能力を必要とする。