教育内容・方法

教育内容・方法、カリキュラム

教育内容・方法
教育内容・方法の特質

九州大学法科大学院においては、その教育内容・教育方法の特質として、次の4点を挙げることができます。

  1. 法科大学院教育における複眼的視座を基調とした「法的能力」の涵養
    1 法科大学院教育における複眼的視座を基調とした「法的能力」の涵養 法科大学院教育における法的分析のパースペクティブに、裁判官(第三者)的視座だけでなく、同時に弁護士(当事者)的視座をも導入します。
  2. 少人数による新たな教育方法の導入と自修による体系的知識の修得
    2 少人数による新たな教育方法の導入と自修による体系的知識の修得 複眼的視座を導入することにより、少人数によるプロブレム・メソッド、ソクラテス・メソッドなどの新たな教育手法が必須となり、院生の自主的な学修による一応の体系的知識の修得を前提として、教室ではより実践的な応用能力を育成する本来のプロブレム・メソッドを採用します。
  3. 学際的視点の注入
    3 学際的視点の注入 複眼的視座の導入は、同時に実践的問題の処理にあたって狭義の法的能力以外の分析視角や倫理感覚などの涵養をも要請します。そのためには、たとえば、基礎法学系科目や政治学系科目も、実定法教育では提供できない分析視角だけでなく、法曹が社会で法を実際に活用する場面で有益に作用する分析視角をも提供するものであり、法科大学院においても、その内容をリファインした上で、カリキュラム編成に組み込んでいます。
  4. 理論と実務的経験の融合
    4 理論と実務的経験の融合 法科大学院において実務系の科目を教授する場合においては、ただ単に実務家に委ねるだけでは不十分であり、これらの領域について理論的な視座を有する研究者教員と、実務的経験を有する実務家教員との間で、授業内容決定のための協議を行うなど、研究者教員と実務家教員との協働による効果的な教育プログラムを開発することにしています。
履修基準・授業方法・単位認定

成績評価は、A+評価、A評価、B評価、C評価、D評価の5段階評価とし、D評価を授業科目により要求される水準に達していないものとして不合格とします。

成績評価は、1回の筆記試験のみによるのではなく、たとえば、レポートや授業での発言等を総合的に評価して厳格に行います。また、成績評価に対する院生からの不服申立審査制度を設けています。

法科大学院における学修は、形式的な単位取得に意味があるわけではなく、法曹としての実質的な基盤形成が目的であり、1学年で取得可能な単位数を充分な学修効果を期待できる合理的な範囲に制限し、標準の年間履修単位数の上限を次のように設定します。

入試合格者の適性試験成績
1年次 2年次 3年次
38単位 36単位 40単位

※法学既修者の1年次における上限は36単位、2年次における上限は40単位です。

修了要件
  1. (1)修了に必要な単位数
    修了に必要な単位数
    3年制課程 99単位以上
    2年制課程 67単位以上 ※

    ※既修認定者に32単位(3年制の1年次配当の法律基本科目群)を免除した結果です。

  2. (2)内訳 必修科目 77単位
    内訳 必修科目 77単位
    法律基本科目群 公法系 16単位
    民事法系 34単位
    刑事法系 16単位
    法律実務基礎科目群 リーガル・ライティング、民事裁判実務、刑事訴訟実務、法曹倫理、模擬裁判、実務総合演習1、実務総合演習2 11単位
      選択必修科目 22単位以上
    選択必修科目 22単位以上
    法律実務基礎科目群 ロイヤリング・法交渉、リーガル・クリニック、エクスターンシップ1、エクスターンシップ2、公法訴訟実務又は要件事実論のうちから4単位以上 4単位以上
    基礎法学・隣接科目群 4単位以上
    展開・先端科目群 12単位以上
    科目群に関係なくそのほかの
    授業科目のうちから
    2単位
カリキュラム
カリキュラムの基本構造

九州大学法科大学院のカリキュラムは次のような基本構造をもっています。

  1. 1 法曹としての基本能力である法的能力を涵養するための法理論科目群 法理論科目群は、法理論の基本構造とその創造的応用力の養成に比重を置き、基礎、応用、展開の3段階の学修を可能とする法律基本科目(より先端的かつ実務的な法能 力の養成を念頭においた必修の総合演習科目も含む)、および、選択必修の展開・先端科目(理論展開科目)からなります。
  2. 2 法曹としての実務技法を修得するための実務科目群 実務科目群も、法曹にとっての基礎的技法を修得するための必修の法律実務基礎科目と、より幅の広い法曹技能の修得を目標とした選択必修の展開・先端科目(法律実務展開科目)からなります。
  3. 3 深い人間性の理解や倫理性、問題分析視角を養うための基礎法学・隣接科目群 法曹として、人間的洞察力や深い倫理性を備えたバランスのとれた人材を供給していくためには、単に法や実務関連科目のみならず、隣接諸分野や基礎法分野などから幅広い思考枠組みを学び、視野を深めていくことが必要であり、これら基礎法学及び隣接科目についてできうる限り豊富なメニューを用意するとと もに 選択必修科目とし、一定の範囲での履修を義務づけています。
  4. 4 理論と実務的経験の融合 法科大学院において実務系の科目を教授する場合においては、ただ単に実務家に委ねるだけでは不十分であり、これらの領域について理論的な視座を有する研究者教員と、実務的経験を有する実務家教員との間で、授業内容決定のための協議を行うなど、研究者教員と実務家教員との協働による効果的な教育プログラムを開発することにしています。
少人数教育の重視

各種演習の創設を通じて、学習進度に対応した多様な少人数教育を実現しています。

3年間の教育プロセスを通じた発展的・段階的学習の重視

きめ細やかな教育を実現するために、次のようなカリキュラム編成を実現しました。

  1. 1 基礎科目(1年次)→ 応用科目(2年次)→ 総合演習(3年次)の3段階モデル導入 基礎学修から応用・専門学修に至るまで少人数のクラス規模により授業を行います。
  2. 2 司法試験の選択科目教育にも3段階の発展的学修プロセスを充実
授業科目の展開、授業時間割
  1. 1 授業科目の展開 九州大学法科大学院では、基礎、応用、展開の段階的・発展的な学修が可能となるよう授業科目を配置しています。また、法曹として必要な広い視野を養えるよう、多彩な授業科目を提供しています。
  2. 2 授業時間割 九州大学法科大学院の時間割は、いずれの学年についても、毎日の履修科目数に偏りが生じないよう、適切に科目配置を行っています。

以上は、あくまで現時点における内容であり、今後変更される可能性があることに留意してください。