私は今年度の8月から12月、1セメスターの間フランス・ボルドー政治学院に、部局間交換留学という形で留学していました。
ボルドーはフランスの南西部に位置する都市で、ワインやカヌレが有名です。大学周辺は閑静な学生街ですが、トラムに乗って旧市街へ出ると19世紀に建てられた建物が並び、歴史を感じられてとても美しい街並みが広がっています。

私が留学していたボルドー政治学院は、通常の大学universités と異なり、学部3年+修士2年の一貫教育を行う行政系グランゼコールGrandes Écolesです。授業がフランス語で行われるFrench Trackと英語で行われるEnglish Trackがあり、私は後者に所属していました。

English Trackの授業では、低年次にGVプログラムの海外研修に参加した時と比べて、グループワークなどで意見を英語で正確に聞き取り、伝えることができ、成長を感じられました。一方で、早口の講義を聞き取るのに精一杯でメモをとれなかったり、配られた資料の内容を瞬時に理解する人がいる一方で自分は時間がかかってしまったりと、自分の英語力にまだまだ課題がたくさんあることを日々痛感していました。授業の進め方は授業ごとに様々ですが、セミナー形式の授業では、同じ事象について、それぞれの出身国での例を紹介しあった際、地理・歴史などが全く異なる国どうしでも共通点が見つかったり、ヨーロッパ出身者が多いので、マイノリティーである日本の例がみんなの関心を集めたりと、様々な発見があり、とても面白かったです。

特に興味深かったのはHistory of International Politicsという講義で、国際政治、外交の歴史を理論と一緒に学び、最終的には戦争のない世界は可能なのか、という問いについて学んだ理論をもとに考えました。授業の中で検討した歴史的事実はやはりヨーロッパのもので馴染みのないものが多く、予習復習は欠かせませんでした。しかし留学前に九大で履修していた『国際政治学Ⅰ』や『外交史』の授業で得た知識が大変理解の助けになり、またそこで得た知識を、今回の授業でさらに深めることができました。この科目の試験はOral Examで、初めての経験で不安でしたが、学んだことを論理的に自分の言葉でまとめ伝えるいい練習になりました。
また、FLEというフランス語学習の授業(日本でいう第二外国語の授業)は、説明も全てフランス語で進められ、理解が大変でした。しかし、覚えたフランス語の表現を、普段の買い物や日常会話でも応用することで、生活がさらに楽しくなる気がし、モチベーションに繋がっていました。今後もフランス語の学習を続けていきたいと思っています。

生活面では、現地のフランス人学生や留学生と一緒に授業を受けたり旅行に行ったりして、ヨーロッパをはじめ中央アジア、南米など世界中さまざまな国の友達と仲良くなりました。日本でもあまり友達作りが得意ではないので、留学に行く前は友達ができるか実はとても不安でした。しかし、慣れないフランスでの生活の中で周囲にいろいろと助けてもらうことが多くて、それを通して親切な隣人や友達と仲良くなることができました。宗教や文化が異なる人々と話していると、人間関係の構築方法から休日の過ごし方まで、本当に様々で、自分が当たり前だと思って見ていた世界はほんの一部だったのだと実感し、価値観が広がったと同時に、違いを受け入れられるようになり、周囲と自分を比較しなくなりました。 そして、ボルドー政治学院の、留学生を含む学生は優秀な学生が多かったです。特に親しくしてくれた、5ヶ国語を流暢に話し、専攻分野の知識も豊富な修士の先輩に「自分も将来こういう姿になれたらいいな」と刺激を受け、帰国後の進路を含めた新しい目標ができました。私はこの留学で多くの財産を得られたと感じていますが、一番は間違いなくこうした方々との出会いだと思っています。

この留学では学習面でも生活面でも、成長したと思えること、自信を持てることが増えていく一方で、自分に足りないものにも次々に気づかされました。帰国後はそうした課題を解決できるように、そしてボルドーでできた新しい目標に少しでも近づけるように精進していきたいです。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
森田彩椰
