GV一年生の前期ではBasics of LawとNews Readingの二つのセミナーに参加しました。今回はBasics of Lawについての振り返りをしようと思います。そもそもBasics of Lawとは、法学入門の講義内容を英語のプレゼンテーションという形式でアウトプットするセミナーです。
Basics of Lawでは法学入門で学んだことを復習するところから始めるので、毎回の講義を真剣に受け、ノートにまとめることを大切にしました。法学の初学者である上にプレゼンテーション能力も英語力も高くなかったので、自分が担当の週はとても大変でした。サークル活動を休んで夜遅くまで準備に追われてばかりでした。また、「類推適用」や「公信の原則」というような日本語の法律用語を英語で伝えるにはどうしたらいいのか、どのようにまとめるとわかりやすいのか、そういったことを考えながらプレゼンテーション作りに悩むこともありました。私は、契約の内容を担当した際に判例を理解できないまま発表してしまい、「何の話をしたらいいのかわからない」「英語の表現が思い浮かばない」、といった失敗をしてひどく落ち込みました。それでもGV生として入学したことの誇りと初心を思い出しながら毎回のセミナーに参加し、ティーチングアソシエートの先生や同期の仲間たちに励ましてもらったり、助けてもらったりして必死についていきました。
Basics of Lawではプレゼンテーションの後に質疑応答や討論をすることで内容のさらなる定着と発展学習を行いました。「減刑の方法」や「棄却と差戻しの違い」など、同期のクリティカルな質問がセミナー内を飛び交いました。十分理解していればすぐに説明できましたが、曖昧な時は何も言葉が出なくなりました。この活動のおかげで自分の理解の欠点が浮き彫りにされ、さらなる学習につながりました。また、「死刑を存置すべきか廃止すべきか」や「ガソリンカー事件の判例の検討」といった意見の分かれる議論を通してさまざまな主張に触れ、視野を広げることもできました。刑法の条文に書いていない「ガソリンカー」をどう扱うかで結論が変わるため、どの視点から考えてどのような結論を導くことが妥当であったのかを8人で話し合ったことは深く印象に残っています。
このセミナーでは毎週大変な思いをしていましたが、振り返ってみると前期の活動を頑張ってよかったなと思います。法学の基礎を徹底して復習できたことはこれからの法学の勉強へプラスな働きをしてくれるでしょう。英語を使う習慣がついたことはこれからGV生として活動していく上で大事になってくると思いますし、GV生として入学したからこそ身につけられたものだと思います。Basics of Lawは後期も継続して行われ、内容は民法Iというより専門的なものになりますが、このセミナーを通して法学の勉強、英語力やプレゼンテーション能力といったスキルの向上に精進して行きたいです。
GV 10期 松本樹