[2023年度・前期]「Basics of Law」GVセミナーについて

GVプログラム1年生の前期の主な活動の一つであるBasics of Law の活動を振り返りたいと思います。この活動では、法学入門の講義内容を毎週2人1組でパワーポイントを用いてまとめ、英語を使ってプレゼンテーション形式で発表しました。発表後は、難解な点や、判例に対する意見などについて英語で質疑応答し、議論する時間が設けられました。 

この活動は、入学したての1年生にとってはとても難しいものでした。法学入門の授業は憲法、民法、刑法について広く扱ったもので、1回1回の授業で学ぶことがとても多く、理解が難しい事項もたくさんあります。そのため、プレゼンテーションを作るときに困らないようにノートをわかりやすくまとめたり、必要があれば授業を録音して、わからなかった部分を理解できるまで何度も聞いたりしました。 

また、それを英語でまとめて発表することはもっと困難なことでした。聞きなれない法律用語をわかりやすくするために図表を用い、似た概念が登場した時は、特に丁寧に説明し、混同が起きないように努めました。初めのころは慣れないことに苦労し、夜遅くまで発表準備をすることがよくありました。

万全な発表準備をして臨み、自分ではうまくまとめられたと思っていたプレゼンテーションでも、実際に発表してみると伝えたかったことの70%ほどしか伝えられていないと感じ、自分の英語力不足を実感させられることもありました。難しい事項について質問されたときには、英語でうまくまとめて答えることができず、悔しい思いをすることも多々ありました。 

しかし大変だった分、得られたものはたくさんあります。 

発表の準備のために授業を詳しく理解する過程で、授業中に理解できていなかったことや、間違えた内容で覚えていたことに気付くことができ、そのあとの法学入門の授業で躓くことを防ぐことができました。 

また、法学の内容を英語で発表すること、質疑応答する機会は滅多にないので、法学の知識と英語力の両方を養える貴重な機会となりました。自分が聴衆となったときは、自分とは異なった別の理解の仕方を学ぶことができ、その後の法学入門の勉強に生かすことができました。質疑応答の時間では、自分では疑問に思わないような点についても他のメンバーが指摘し、議論できたことで法学への理解も深まり、様々な視点をもって法学の勉強に取り組むことができるようになりました。 

このように前期のGVセミナーでは多くのことを学びながらも、自分の英語力不足や、法学の理解不足を実感させられました。 

後期のGVセミナーでは、毎回の貴重な機会を大切にし、英語力を伸ばすだけでなく、法学への理解を深めながら前期よりも良いセミナーにできるよう頑張りたいと思います。

中尾 文音

前原 瑞希