[2023年度・前期] 釜山大学で行われたStudent Exchange Programの感想(インタビュー形式)

竹石:こんにちは!GVプログラム3年の竹石明生です。今回は釜山大学ロースクールで行われたStudent Exchange Programに参加した4名にインタビューしていきたいと思います。まずは自己紹介からお願いします。

後藤:4年の後藤穂乃実です。私は、コロナが流行っていた年に入学して、今回初めてGVの海外研修に参加しました。入学する前からGVの海外研修に参加することを楽しみにしていたので、今回、このStudent Exchange Programに参加することができて嬉しかったです。今日はよろしくお願いします。

川原:2年の川原滉平です。今回はGVに入って初めての海外研修でした。韓国語も全く話せないので少し不安はありましたが、その分英語を使って乗り越えようという意気込みで参加しました。

齊藤:1年の齊藤凪沙です。私も今回がGVに入って初めての海外研修で、しかも実は海外に行くのも初めてでした。1年生ということで、法律の知識などが不安でしたが、参加することができて本当に良かったです。

竹本:1年の竹本海月です。韓国に行ったのは今回で6回目でしたが、研修という目的で海外に行ったのは初めてでした。旅行とは全く違って韓国の法曹の方からお話を伺えたり現地の学生と交流ができたりして、とても充実していました。

竹石:はい、自己紹介ありがとうございます。このStudent Exchange Programは10日間あったと思うんですけど、ざっくりどんなことをしたのか教えてもらってもいいですか。

後藤:プログラムの1週目は、主に釜山大学ロースクールで釜山大学の先生から授業を受けたり、フィールドトリップとして釜山高等裁判所、釜山弁護士会、釜山検察庁、法律事務所などを訪問し、韓国の法曹の方々からお話を伺ったりして、韓国の法制度を学ぶことができました。

川原:2週目は、釜山大学のロースクール生と私たちが自分の国の法律問題や判例をプレゼン形式で紹介し、質疑応答を通して、日本と韓国の法制度の類似点や違いをお互いに学び合えたと思います。

竹石:研修中は主に釜山大学で活動されてたんですね。釜山大学はどんなところでしたか?

川原:はい、釜山大学での活動が多かったです。釜山大学は九大と同じくらいのどかな場所だと思ったんですけど、結構山斜面にあって坂道がきつかったのと、山の上にある大学の麓には、デパートやレストラン、雑貨屋など色んなお店などがあって、都会さと自然が融合したようなキャンパスでした。あと、とてもキャンパスが広かったです。

竹本:大学の中に川もあって、癒しの空間もあったね。

齊藤:フォトゾーンもたくさんあって写真も撮りました。(笑)

竹石:釜山大学でのプレゼンについて教えてもらってもいいですか? どんな感じで準備して、現地の学生の反応とかはどうでしたか。

後藤:準備の段階では、自分たちで判例を3つ選んでそれをもとにプレゼンを3つ作りました。1つ目が、日本におけるLGBTの方の権利を保護するための法制度と判例、2つ目が、夫婦別姓の問題、3つ目が、日本におけるヘイトスピーチの課題について、発表しました。


竹石:釜山大学の学生の反応はどうでしたか?

川原:質問とか結構してくれる人が多くて、プレゼンに対して質問してくれる人、 結構日本の法律について尋ねてくる人が多かったんですけど、そもそもの日本の法律の知識があまりなかったから、自信を持って答えることができないことがあったので、そこを改善していきたいなと思いました。


竹石:これから九大でもっと法律の勉強を頑張りたいっていうことですね。

齊藤:あと、韓国のロースクールの人のプレゼンもいくつか聞かせてもらったんですけど、韓国の事情について教えてもらって、印象的だったのは傳貰権(でんせいけん)っていう制度です。家の価格の5割から8割を払ったら、その期間内住んだ後に、最初に支払った分が戻ってくるというのが、日本と違っていて興味深いなと思いました。

後藤:ヘイトスピーチに関するプレゼンはどうだった?


竹本:プレゼンテーションの中でヘイトスピーチ解消法についての説明をした時に、釜山大学の生徒の方から韓国でも人種差別を禁止する法律が成立しようとしたけど、一部の反対を受けて成立しなかったという風に教えて頂きました。そして、日本でも韓国と同様にその法律が成立する前に反対はなかったのかっていう質問をされたんですけど、私たちのリサーチ不足でうまく答えられなくて。法律だったり判例をプレゼンなどで説明するときに、ただそれを説明するだけじゃなくって、その立法過程だったり、反対意見があったかどうかも触れて説明できたら良いなと学びました。

竹石:それは大事な学びですね。話は変わりますけど、ロースクールで授業を受けたんですよね。その授業はどうでしたか。 日本と違うところとかもありました?

川原:日本の法律と韓国の法律を比較しながら教えてくださる先生が多かったから、理解しやすかったし、わかりやすい授業の仕方だなって思いました。あと、日本語を使ってくださる先生も結構多かったから理解はしやすかったと思います。


後藤:韓国は、日本の民法を参考にして民法作ったから、似てる部分が多くて、 内容がほぼ一緒みたいなところがあるけど、その中でもさっき齊藤さんが紹介してくれた傳貰権の制度のような韓国独自の制度があって、そういう法制度の違いを勉強するのが、面白かったです。

竹石:韓国でも、民法を「ミンポウ」と言うんでしょ?

一同:そうなの?それはちょっと先生に確認しよう。(笑)

竹石:このプログラムは、GV生以外にも、九大のロースクール生が参加していたり、釜山大学のロースクール生と交流する機会があったりしたそうですが、ロースクール生との交流から学んだことなどありましたか?

後藤:自分たちのプレゼンを、九大のロースクール生に見てもらったことがあって、その時に、判例の検索の仕方や判例の読み方を教えてもらったのが、とても勉強になりました。あとは、自分では正しいと思って、裁判で用いられた判断基準を紹介してたんですけど、ロースクール生と話して少し間違っていたということもわかって、ロースクール生に話を聞けてよかったなって思いました。


竹石:なるほど。それは勉強になりましたね!プレゼンとか授業といった学術的な活動以外で、観光とかもしたと思うんですけど、何か印象的な出来事とかありましたか?これは思い出になったなとか。

後藤:色々行きましたよ〜!プログラムでは、釜山大学の先生に、2005年に釜山でAPECが開かれたときに作られたヌリマルAPECハウスというところに連れて行ってもらいました。あとは、海雲台にある龍宮寺にも連れて行ってもらって、楽しい思い出ができました。

竹石:いいですね。土日などの活動がない日は何をしてたんですか?

後藤:土日は、ずっと天気が悪かったんですけど、釜山にある甘川文化村に行きました。ここは、朝鮮戦争の際に避難してきた人たちが山肌に密集して家を建てた場所ですが、今は観光地になっていました。


齊藤:甘川文化村では、雨が土砂降りすぎて、避難してずっと絵を書いていました(笑)

川原:あとは、韓国でソルビンのかき氷にはまって、みんなで二回食べに行ったのが思い出です。

竹石:写真でみました。楽しそうでしたね(笑)

竹石:では最後にプログラムを通して大変だったことや学んだこと、それを踏まえて今後の目標などを聞かせてください。

齊藤:クリティカルな視点で自分のプレゼンを見た方がいいなと思いました。 質問されそうな問題を自分で考えながら、構成や内容を考えるのは、大事だなと思いました。 あと、プレゼン発表や釜山大学の学生と話すときに、英語が適切に使えていないとすごく感じました。

竹石:他の人はどうですか。

竹本:私はまだ入学して日が浅く、当たり前なんですが、法律の知識がなくて。 授業を受けるにしても、プレゼンの作成・発表にしても、日本の法律や法律を扱う人々の仕事の様子を知らないことで、自信を持って自分の意見を伝えたり、日本のことを紹介したりすることができませんでした。それと、日本の歴史や文化に関しても知識が乏しかったので、もう少し分野問わず様々なことに普段から見聞きするようにして、 日本のことをもっと自信を持って紹介することができたら、もっと話も弾むし、相手の国の方にも新しいことを教えてあげられるので、 今後は、海外の方と交流することを視野に入れて日本のことを学んでいきたいと思いました。

竹石:いろんな学びがあったみたいですね。ぜひそれをこれからの成長の糧にしていって欲しいです。今日はみなさん、ありがとうございました!

一同:ありがとうございました!