[2023年度・前期] Online Student Exchange Program (ESEP)

私は今年の5 月にマレーシアのUniversiti Malaya の主催で行われた、オンラインの国際交流プログラムE-SEP に参加しました。5月12 日から14 日にかけて3 日間行われ、インドネシアのUniversitas Tarumanagara 、Universitas Pancasila 、中国の Southwest University、南アフリカ共和国のNelson Mandela University、インドネシアのUniversitas Pembangunan National Veteran Jakarta の計7 大学の法学部生が参加しました。

今年のテーマは「子どもの権利」。1日目は、他大学の先生による、テーマに関連する講義を聞きました。2 日目は子どもの貧困、児童難民、児童労働、児童虐待、児童婚、子どもの人身売買、インターネット上で行われる10 代の間でのいじめや嫌がらせ、教育を受ける手段の欠如のそれぞれをテーマとする8つのグループに分かれ、グループごとの題材について、グループ内で各大学の代表が7分程度のプレゼンテーションを行いました。3 日目は、各大学が自国の文化をgame, festivity, performance の3点でそれぞれ発表しました。


3 日間の活動を通して、他国の様々な学生と、世界的な問題についての意見を交換したり、またお互いの国や趣味などについて話をして仲を深めたりすることができ、大変大きな刺激を受けました。そして、私自身や九州大学の学生に共通する課題や、良い点を見つけることができました。


まず、課題としてあげられるのが、コミュニケーションの積極性の不足です。E-SEP において他国の大学の学生たちは非常に積極的であり、自分なりの意見を持っていることが印象的でした。特に2 日目の各グループでの発表では、発表内容に対し、指名された学生は皆、発表内容をよく理解したうえで、鋭い視点で意見をしており、感心しました。一方、普段の学校でのプレゼンテーションやディスカッションなどの活動で、(特に英語での)意見や質問がなかなか出てこないという状況をよく見る気がします。私を含め、そういった学生には、背景知識の不足や、英語でのコミュニケーションに不慣れであるといった課題があると考えます。幅広い分野に普段から関心を持ち、新聞などを定期的に読むことや、英語での授業など、英語を使う機会を大事にして積極的に取り組むことが必要だと感じました。


そして、良かった点は、プレゼンテーションのスライドやPR 動画が、見やすく理解しやすいものになっていたことです。3日目のfestivity の発表では、他大学の学生たちに、日本文化についての質問やコメントを予想以上にたくさんいただきました。基本的なことではありますが、写真やイラストで視覚的に分かりやすいものとなっていたので、多くの人に内容が的確に伝わったことが、私たちの発表で質問やコメントが多く出た理由だと思います。語学力はもちろん、資料の見せ方などのそれ以外の部分も工夫することで、異なる言語を持つ者どうしでのコミュニケーションがより取りやすくなることを学ぶことができました。これからの学生生活では、主にGVセミナーなどでの発表の機会を生かして、プレゼンテーションの質を高めていきたいです。最後に、このような貴重な機会を用意してくださったマラヤ大学の皆さん、先生方、ありがとうございました。

森田 彩椰