LL.Mでの1年と就職活動

「企業の法務部で国際的に活躍すること。」

それがGVプログラム入学前からの私の夢でした。今年の春、私はトヨタ自動車に入社し、法務部配属となりました。GV生として多くのことを経験し、LL.Mでの日々があったからこそ、夢のスタートラインに立てたと感じています。

私は、GVプログラム一期生として入学しました。GVプログラムでは、海外派遣、学会発表、留学など多種多様な機会があり、私は貪欲にそれらに取組んできました。3年の後期には半年間、フランスに留学しました。4年生の夏に学部を早期卒業し、同年秋にLL.Mに進学しました。

LL .Mでの1年間は、毎日が刺激の連続でした。クラスメイトは各国からの留学生で、弁護士や裁判官など法のプロや、国家公務員など多様なバックグラウンドを持つ人々の集まりです。LL.Mは英語で授業が開講され、レポートやテストはもちろん、修士論文も英語で執筆します。授業は主に、国際ビジネス法分野で実務に直結するものでした。大学法学部の授業は「法律を学ぶ」ことがメインとなりますが、LL.Mでは「法律をどのように使うか」という、より実務的な面を学ぶことができます。実際に契約書を作成したり、仲裁・交渉をチームで実践したり、国際ビジネスの場を想定した授業内容であることが大きな魅力です。

特に、クラスメイトと共に交渉コンペティションに出場したことは印象深く残っています。彼らのハイレベルなディスカッションについていくことが辛い時もありましたが、それ以上に法律のプロから学ぶことは多く、私を大きく成長させてくれました。

LL.Mは、日本にいながら高レベルの留学体験ができる素晴らしい環境だと思います。

就職活動は、就活解禁前の夏から始めました。この時期は、まだ志望業界も定まっておらず、幅広く様々な企業のインターンや説明会に参加しました。私の場合、多数の企業にエントリーしたため3月〜5月は面談面接が多く、LL.Mの授業やテストとの両立は非常に苦しい思いをしました。しかし、数多くの面接を経験し、社会人の方と話すことを通じて就活の方向性が定まっていきました。就活を通じて、LL.Mで培った論理的思考力や人前で話す力を評価していただけることが多く、知識以外にも大きな力を身に着けられたと実感しました。また、企業の方から私の大学生活や研究内容に興味を持ってもらい、恵まれた環境で過ごせたことを改めて感謝しました。

そして、GVプログラムやLL.Mを通じて得た財産の1つは、一生の仲間です。共に学び、様々なことを乗り越えてきた仲間は私にとってかけがえのない存在となりました。

ここでの経験は必ずみなさんを大きく成長させ、自信となります。様々なことにチャレンジして、充実した学生生活を送ってください!みなさんが輝かしい未来を掴み取ることを願っています!

(山下 萌子)