今年度より、GVの上級学年とLL.M.生の希望者向けに九州大学法務統括室(QILO)での法務研修が始まりました。実際に大学法務のスタッフとして週1~2日、7時間みっちり働きながら法務の仕事を体験できる滅多にない機会です。今年度は、卒業後に企業法務部への就職が決まっていた2名も含めて計5名が、本研修へ参加しました。
QILOは、国際契約や安全保障輸出管理等の分野において大学の活動をサポートし、いわゆる予防法務、臨床法務、そして戦略法務と言われる役割を担っています。
研修では主に、
- QILOの扱う輸出管理や契約案件のデータ管理
- 大学の契約相手となる組織に安全保障上の懸念がないかを調べる与信調査
- 講義では滅多に触れることのない英文契約書のレビュー
- 簡単な英文契約書の作成
- 教職員向けe-learningの作成
等の業務を行いました。
実際の契約書やその締結過程を知ることにより、実務ではどのような慣習や契約文言が問題となり得るかを学ぶことができました。また、本研修を通して、自分たちの通う大学が行う研究活動の幅広さも垣間見ることができました。学生で長期間の法務のインターンシップ等はなかなか経験できるものではなく、就職や就職活動前の私たちにとって大変学ぶところの多い経験となっています。また、英文契約書のレビューには英語や法律の知識も多分に必要となるため、九大法学部やGVでの学習の集大成といえる発展的な学習の場にもなっています。いつも親身にご指南くださるQILOのスタッフの方々と、本研修を実現してくださったGVの先生方のご尽力に感謝し、残りの期間も様々な事を吸収していきます。
法務統括室についてはこちらをご参照ください。
仮上峻介、田中健大、廣瀬梨早、山本龍矢